吃音の相談はどう対応したらいいか?
吃音はライフステージによってその悩みも変わってきます。
幼児期・学童期・中学生などの思春期・成人と大きく区切るとわかりやすいかもしれません。
専門家として吃音の相談を受ける場合、それぞれの時期に応じて以下のようなポイントが考えられます。
解説
幼児期
幼児期の場合は本人のケアだけでなく親へ支援が特に大切な時期です。
- 親の理解の促し(吃音のある子への接し方のアドバイス)
- 友達からのからかいや吃音の指摘への対処法
上記2点を中心にアドバイスを行っていきます。
いずれにおいても、自由に話せる環境が大切です。
学童期
学校で過ごす時間が長くなり、子供同士の人間関係も活発になる学童期。
学童期は本人・親だけでなく担任教師の吃音の理解も重要です。
このため吃音のある子の学童期の支援としては、学校の先生としっかり情報交換を行います。
小学校は(ほとんどの教科を担任の先生が教えるため)担任の先生の影響がとても大きい時期です。
担任の先生が吃音のことを理解しているか否かは、クラスの雰囲気にも影響します。
学校の先生へ専門家が情報提供書を作成することも重要な支援の1つです。
中学生以降
思春期以降は自身での吃音のとらえ方も大切な時期ですが、やはり周囲の環境も変わらず大切です。
吃音のある人が苦手を感じやすい場面は、人前で決まったことを話すときなどです。
このため国語・英語・社会など教科書を音読する場面がある教科は負担に感じる傾向にあります。
セラピストは上記のような科目の先生と特に情報交換を行ったほうがいいでしょう。
(学校にもよるでしょうが)同じ学校でも先生同士の情報交換があまり行われていないケースも少なくありません。
個々の先生がどのように吃音をとらえているのか把握することは大切でしょう。
成人
大学生や成人になってくると、就職面接といった場面で吃音の悩みが生じることがあります。
必要であれば医師による診断書など、客観的な書類を準備することが役立つ場合もあることをアドバイスします。
補足記事