吃音の解説

【吃音の症状】中核症状の種類

公開日:2017年5月10日

吃音は会話の流暢性が障害された状態です。

会話に詰まったり上手く話せないことは誰しもありますが、
その中でも特に流暢性に影響を与えるもの、吃音において特徴的な症状を吃音の中核症状と言います。
 
 
 

繰り返し

 
「繰り返し」は後述の「引き伸ばし」とともに吃音の基本症状であり初期症状です。
繰り返しはその症状から「音の繰り返し」と「語の部分の繰り返し」に分けられます。

音の繰り返し(SR)
「ここんにちは」
「よよよろしくおねがいします」など

語の部分の繰り返し(PR)
「はじはじめまして」
「おつおつかれさまです」
 
 
 

引き伸ばし

 
音を伸ばす症状です。
「繰り返し」と「引き伸ばし」は吃音症状の中でも比較的軽度の症状に分類されます。
引き伸ばしもその症状により2つに分けられます。

母音の引き伸ばし(VPr)
「さーかな」(魚)
「りーんご」(林檎)など

子音の引き伸ばし(CPr)
「(空気が洩れるような音のあと)かな」(魚)
はっきりとした50音には至ってないですが、音が引き伸ばされている場合です。
 
 
 

ブロック(Bl)

 
ブロック、難発、阻止など言い方はいろいろあります。

「・・・おはよう」
「お・・・はよう」
など言葉が詰まります。

先述の「繰り返し」「引き伸ばし」と比べるとブロックは本人の負担が大きく、ブロックが出ているかいないかは吃音の進行度合いの目安になります。
 
 
 

その他の症状

 
吃音の基本症状は「繰り返し」「引き伸ばし」「ブロック」です。
これらと混合しやすい症状があるので補足します。
 
 
爆発(St)
強勢と言うこともあります。
不自然な力みが見られる場合です。

はよう」「んにちは」など
 
 
歪み(Ds)
吃音により発音が崩れた状態です。
 
 
途切れ(Br)
語の途中の不自然な間です。

ブロック(Bl)は一旦音が完全に止まるのに対し、
途切れ(Br)はより瞬間的で一見して吃音症状とはわかりにくいものを指します。
 
 
 

発話前の症状

 
以下のものも他の症状と合併することがあります。
これらは発話前に見られる症状です。
 
 
異常呼吸(AR)
話す直前に不自然な呼吸が入ります。
 
 
準備(Prep)
話し始めに、発音しようと口が構えたり準備的な運動が入ります。
 
 
 

まとめ

 
最後にまとめます。
 
 
基本症状
・母音の引き伸ばし(VPr)
・子音の引き伸ばし(CPr)
・ブロック(Bl)
 
 
併発しやすい症状
・爆発(St)
・歪み(Ds)
・途切れ(Br)
 
 
事前の症状
・異常呼吸(AR)
・準備(Prep)

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