小学生の辞書はデジタル?アナログ?
紙の本
タブレット
電子辞書
一口に辞書といってもその形態は様々です。
小学生、特に3~4年生に相当する中学年以降は辞書を使った学習も始まります。
小学生の国語辞典はアナログな物とデジタルな物どちらがいいのでしょう?
学校の授業中に使う物は学校が指定するとして、
家庭の方針や家庭学習ではどちらを使ったほうがいいのでしょう?
小学校の国語辞典は、紙の本でも十分ではないでしょうか?
手段が目的化
教育のIT化が進んでいる昨今。
コロナウイルスに関係もあり、
オンラインでの授業も地域によっては盛んですね。
対面授業、つまりアナログなことでは限界があるからデジタルを活用する。
というのは自然というか良いことだと思います。
その一方で、
昨今はある意味ITブームで、
アナログでもできることをあえてでデジタルにする傾向があります。
要するに手段が目的になっているような状態です。
「紙の辞書より電子辞書のほうが軽いし便利」
「紙の教科書よりタブレットが多機能」
というのは道具として当然の結論かと思います。
しかしながら、
紙の教科書やノートで勉強するより
タブレットやデジタルツールで勉強するほうが学力が向上するのか?
という素朴な疑問に対して力強く「Yes」と言える人は少ないのではないでしょうか?
対費用効果で考えれば
タブレットを導入した高校が、導入していない高校との比較をせずに「タブレットにより学力が向上した」と結論づける乱暴な調査が一時期問題となりました。
「何か新しいテクノロジー(タブレットでの教育)が教育を大きく変える」と思いたい気持ちはわかるのですが、単に「テクノロジーを駆使している自分達」に酔っている面も否めません。
例えば小学生向けの辞書は学校指定の物でも3000円前後で十分購入できます。
一方で電子辞書やタブレットとなると数万円の出費は確実でしょう。
アナログツールの何倍もの値段がするデジタルツールを使ったからといって、子供の学力は何倍も上がるのでしょうか?
結局のところ、
対費用効果を考えるとアナログな物で十分ということが子育てや教育では多々あります。
おわりに
グーグルやアップルをはじめ、
今の世界をリードしている多くの企業がITに絡んだ仕事をしています。
ITに触れておくという機会は大切なことだと思います。
一方で、
スマホが馴染みすぎてパソコンのタッチタイピングができない若い人も世間では話題になっていますね。
タブレットも多く普及している昨今ですが、
やはり「仕事」となると多くの業務はパソコンが絡みます。
ITに慣れてスキルを身に着けることと、
ただITの恩恵を受けるだけのことは似ていて異なることだと思います。
結局のところ人は便利な物に依存しがちですが、
世の中には
便利だしその人のスキルも上げてくれる物と
便利ゆえにスキルを奪う物
があります。
子供達にもしも何かを与えるなら、
便利だしスキルも上げてくれる物を与えたいなあと思う今日この頃です。