子供の言葉が遅れているとき
子供の言葉の遅れが気になる場合、その内容によって取り組みが変わってきます。
具体的には、
- 理解力や表現力の面
- やりとりやコミュニケーションの面
- 発音の面
などが挙げられます。
言葉の遅れの背景や原因
理解力や表現力の面
言っていることがわかっていない。
言いたいことを言葉にできない。
文法や言葉の力が遅れている場合です。
診断がつくかどうかはお子さんの状況によりますが、分野としては「言語発達遅滞」や「知的障害」といった領域になります。
こういった場合はその子の基本的な言葉の力を伸ばす必要があります。
その子の言語能力を把握した上で、段階に合わせた言語指導を行います。
やりとりやコミュニケーションの面
言葉は出ていますが、「視線が合わない」「やりとりが一方的」といったコミュニケーションや人とのやりとりに違和感を感じる場合です。
近年よく耳にする「発達障害」や「自閉症スペクトラム障害(ASD)」といった領域に関わってきます。
こういった場合は言葉の力というよりは、他者への意識や関わり方、それらに対する興味といった相互性の促しが必要です。
他者とコミュニケーションを取ったり、それらをわかりやすく教えてあげたり、他者と関わる楽しさを感じる機会を設けます。
発音の面
「さかな(魚)」が「ちゃかな」になるなど、発音について気になる場合です。
これらは発音が稚拙なわけですが、医学的には「構音障害(こうおんしょうがい)」と呼ばれる領域になります。
こういった場合は言葉の学習というよりは発音トレーニングが有意義になります。
ただし発音トレーニングにはある程度の基礎的な言語力も必要になるので、そういった基礎ができているかの見極めも合わせて大事になります。
ちなみに発音のトレーニングのことを医学的には「構音訓練」と言います。
背景別の対応
以上のような背景を踏まえ、
それぞれに応じた対応をしていくことになります。