心理学

心の理論とは?|サリーとアン課題と誤信念課題の理解

公開日:2020年9月21日


 
 

心の理論とは?

心の理論とは、相手の立場になって考えることができる能力のことです。

「自分だったこうする」
「正しいのはこうだ」
ではなく、

相手がどんな情報を持っていて、
相手がどのように判断するかを、
相手の立場になって考えることができる力
のことを心の理論と言います。

 
 
 

心の理論と誤信念

心の理論は他者の誤信念を理解するということでもあります。

誤信念とは、人は状況によって間違うことともあるし正しいこともあるということを理解できるということです。

例えばあなたがスーパーに卵を買いに行ったとします。
しかし卵は売り切れでした。

そこへ別の人が卵コーナーに来ました。
当然売り切れなのでその人も卵は買えません。

このとき、
「なんで卵が売り切れなのにこの人はわざわざスーパーに来たんだろう」
とは思わないでしょう。

それはなぜかと言えば、

自分は一足先に卵が売り切れであることを知ったけれど、相手はそれを知らなかったということが瞬時に理解できるからです。

このように、

自分と他者が持っている情報は違うし、価値観も違うし、だから他者が自分とは異なった考えや見解を持つ場合もあるということを想定できるのが誤信念の理解です。

 
 
 

サリーとアン課題から見る心の理論

その人が心の理論を理解できるかどうかについては誤信念課題を用いることが多いです。

誤信念課題の中で最も有名なものの1つにサリーとアン課題というものがあります。

サリーとアンが部屋で遊んでいます。
サリーはボールをかごの中に入れて部屋を出ました。
サリーがいない間に、アンがボールを別の箱の中に移します。
サリーが戻ってきてボールを探すとき、どこを探すでしょう?

答えは「かごを探す」なのですが、

これは俯瞰している自分ではなくサリーという立場になって考えないと正解できません。

つまりサリーの誤信念を理解できないといけないわけです。

 
 
 

おわりに

心の理論は他者の心の動きを予想するために重要な能力です。

そのため自閉症スペクトラム障害(ASD)と関連して注目されている能力です。

一般的に心の理論は正常発達において4歳頃に獲得されると考えられています。

 
 
 

参考資料

『嘘を求められる場面での幼児の反応 : 誤信念課題との比較から』(日本発達心理学会 J-STAGE)2020年9月7日検索

『自閉症児への「心の理論」指導研究に関する行動分析学的検討』( 心理学評論刊行会 J-STAGE)2020年9月7日検索

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