国試に落ちて就職したら?
国試に落ちて就職したらどうなるでしょう?
リハビリの職場は多岐にわたり、また同じ分野でも病院によってその対応は異なるので一概には言えませんが、
国家資格を持たず就職した場合、リハ助手や支援員などの名目でサポート業務を行うことが多いでしょう。
また内容的には雑務や介護業務も入ってくると考えられます。
解説
国家資格と内定の関係
理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)。
いずれもリハビリの国家資格であり、国家試験に合格することがこれらの仕事に就く前提条件となります。
国家試験に不合格だった場合、それでも雇ってくれる病院もあればそうでない病院もあります。
国家資格の取得を内定の条件とし、不合格だった場合は内定を取り消す職場も少なくありません。
このため国試に落ちても内定が取り消されない職場は、ある意味では寛容な職場とも言えるでしょう。
国家資格を持っていないということ
PT・OT・STはリハビリを行うことで診療報酬が発生し、これが病院側の利益になります。
国家資格がなければ、この診療報酬は取れません。
つまり国家資格のない人はリハビリに関して利益を生み出すことができません。
国家資格がない状態での業務
以上のような背景から、 国家資格がない場合はリハビリという「医療行為」で利益を出すことができないので、その他の雑務や介護業務を行うことが主となってくるでしょう。
リハビリの仕事は名称独占であるため、「リハビリのような行為」自体は国家資格がなくてもできます。
しかし利益にならない行為をさせてくれるほど寛容な病院は多くないと考えておいた方が無難でしょう。
利益にならない「リハビリのような行為」をさせるくらいなら、他のリハビリスタッフが利益を出しやすいよう、雑務や介護業務をやってもらうほうが合理的と判断する病院が多いのではないでしょうか。
就職した場合は「リハ助手」という名目でリハビリの部署に在籍する可能性もありますが、場合によっては「介護」や「支援員」など別の部署に配属される可能性もなくはないと言えます。
国試に落ちて就職したら
国家試験に不合格で内定先に就職した場合、単純な話ではありますが仕事をこなしながら来年の国家試験合格に向けて勉強をすることが望ましいでしょう。
つまり資格がないままずっと働くのではなく一刻も早く資格を取るというスタンスでいることが望ましいです。
病院にもよりますがやはり資格の有無は業務内容だけでなく給与体系にも影響します。
もちろん資格を持たず支援員として就職し、サービス管理責任者など別の資格を取るという方向性もなくはありません。
いずれにせよ、今よりスキルアップしていくほうが有意義と言えます。