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科学的根拠のない子育てが多い件
科学的根拠のない子育てが多いなあと感じる昨今です。
まあ、この発言自体「感じる」なので科学的根拠はないのですが(苦笑)
いずれにせよ、
情報を得やすい世の中にはなりましたが、情報を上手に調べる人はそこまで多くないということです。
個人の体験談を鵜呑みにしてもしょうがない
例えば「子供がいつ頃歩き出すのか」というのは親の関心事ですよね。
そして多くの親御さんが、まだ歩いていない我が子に対して、
「この子の成長は遅れているのかそうでないのか」
という不安を持ちます。
次にすることはだいたいみんな似ていて、周囲に聞くかネット検索。
そこで総じて、
「うちの子は○○歳頃に○○だったから大丈夫」という個人の経験を鵜呑みにするわけです。
少し考えればわかることですが、
子供の発達には個人差があります。
だから、他人の子と比べてしまう気持ちはわかりますが、
身近な他の子と比べることは意味がありません。
例えば先ほどの「子供がいつ頃歩き出すのか」について考えてみましょう。
ネットでも閲覧できて、専門家も参考にするような発達検査で遠城寺式乳幼児分析的発達検査というものがあります。
上記を参考にすると
子供が歩き出すのは1歳頃とされています。
さらに、子供の発達に関する論文を参考にすると、あくまで一例ですが、
幼児期は発達が1年遅れると専門家の間では要観察の対象になる傾向があることがわかります。
以上のようなことを総合して考えれば、
2歳になっても歩けないことは要観察、1歳ちょっと過ぎたくらいなら許容範囲という仮説が立ちますね。
もちろんここまでを全部自分で調べるのは大変ですが、人から話を聞くときも、
子育てにおいては論理的な見解を本来参考にすべきなのです。
こういう育児法は参考にしてはダメ
育児においてあまり参考にしないほうがいいのは、
科学的根拠のない主観的な話なのに、いかにも科学的根拠のあるように言う人の話です。
○○式育児法みたいな本
子育てが上手くいった人の本にこういうタイトルがよくありますね。
科学的検証がされてなくて、自分の子供や自分の関わった保育園や学校の経験をもとにダラダラ個人の意見を書いている。
こういう本は読んでいて楽ですが、結局は本当の知識は得られずに終わることが多いです。
年配の人の主観
「親は本来○○すべきだ」
「○○すると不思議と子供は○○に育つ」
そういう、
自分の経験を絶対的に信じている年配の人は多いです。
もちろん、経験は大切です。
ですが、
個人の経験はあくまで個人の経験。
「そういう考え方もあるんだなあ」くらいのとどめて聞いておかないと、こっちが振り回されてしまいます。
1個で全てが解決するような育児法
「○○を食べれば子供は育つ」とか、
「朝○○するだけで子供の成績が上がる」とか、
何かキャッチーな一言で注目を浴びようとする子育て法は要注意。
人間というのは複雑な生き物です。
世の中というのも複雑です。
たった1つのことで全てが解決できる万能の解なんてものは存在しません。
でも、子育てにせよなんにせよ、
迷いや不安があるとついついそういう「たった1つのすごい方法」が世の中にあると信じたくなるものです。
でも、
そんなものないんです。
子育ては誰だって手探りです。
子育てはみんな迷ったり不安になったりするのです。
だから、不安でいいのです。
おわりに
なんでもかんでも「科学的根拠」とか「論理的に」って一見すると疲れます。
でも、
論理的思考ができないと、何が正しいかを見極めることができません。
情報が溢れる世の中です。
何が正しいかを見極めることができないことほど疲れることはありません。
何が正しいかを見極めることができない人ほど他人に振り回されます。
急がば回れなのです。
子育てにおいて疑問はたくさんありますが、1つ1つ地道に地に足のついた答えを調べるしかないのです。