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行動主義的アプローチ
発達障害児の療育の方法の1つとして、行動主義的アプローチがあります。
行動主義的アプローチの具体的な方法としては
- モデリング法
- マンド・モデリング法
- 時間遅延法
- 機会利用型指導法
などがあります。
以下、行動主義的アプローチについて触れていきます。
解説
行動主義的アプローチとは?
行動主義的アプローチ(行動療法)とは、応用行動分析(ABA)を活かした接し方の工夫、指導の工夫のことです。
ABA(応用行動分析)とは、その人のその行動を「増やしたり」「減らしたり」するには、どういうことを設定すればいいかと分析することです。
学習や言葉の指導であれば、模倣の促しとそれに対する適切な賞賛(褒めてあげる)は応用行動分析に基づきます。
学習中に席を立ってしまう多動な子に対し、席を立つことを叱るのではなく(例え短くても)まずは座れた時間を褒めてあげるというのは典型的なアプローチと言えます。
これらはABA的には「強化」と捉えられます。
子供の状況によって対応は千差万別ですが、いずれにせよその子の「行動」に着目しそれがどのような要因で増減しているのかを冷静に分析します。
根拠のない精神論ではなく、心理学に基づいた合理的な声掛け・対応を行うことに行動主義的アプローチの意義があります。
行動主義的アプローチの位置づけ
行動主義的アプローチは単独で行うというよりは他のアプローチと併行して行うことが多いと思います。
具体的には認知・言語的アプローチや語用論的アプローチなどです。
行動主義的アプローチは先述の通り行動心理学に基づいた声掛けや対応の方法であり、療育において指導者が子供と関わる際の基礎的な知識の1つと言えるでしょう。
ABAに基づく介入は、子供の問題行動の増加(誤学習)を防ぐ効果も期待できます。
このため、子供と指導者のすれ違いによる悪循環を防ぐことにもつながるでしょう。
手技の一覧
モデリング法
マンド・モデリング法
時間遅延法
機会利用型指導法
応用行動分析(ABA)とは?