構音の解説

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【構音訓練】どの音から練習を始めるかの基準|子供の発音の指導方法

公開日:2023年7月2日


 
 

どの音から練習を始めるかの基準

 子供の発音が複数不明瞭な場合、どの音から練習を行うかを判断しなければなりません。
 複数の音を同時並行で練習していては、多くの場合子供が混乱してしまいます。

 構音訓練においてどの音から練習するかは、基本的に最も治療効果が高いものから行います。

 具体的には以下の基準をより満たすものから着手します。

 
 
 

解説

獲得時期が早いもの

 基本的には定型発達において早く獲得される音から練習します。

 例えばカ行のほうがサ行より一般的には早く獲得されます。

 このためカ行とサ行、どちらも音が出ておらずかつ条件が同じならば、カ行のほうが先に練習したほうがよいでしょう。

 
 

浮動性がある音

 誤りに浮動性がある音、つまり誤りに一貫性が低い音から練習していきます。

 
 

鍵になる語(Key Word)

 浮動性と関連しますが、

 誤りの一貫性が低く時として正しく言えている言葉(Key Word)がある場合は、その音から練習していきます。

 
 

被刺激性の高い音

 被刺激性がある場合は、その音から練習します。

 
 

会話明瞭度に大きく貢献しそうな音

 会話明瞭度に大きく影響している音から練習すると効率的です。

 
 

指導者から見た着手のしやすさ

 これら以外の要因で、指導者から見て練習をしやすい音を考えることも大切です。

 例えばその子の名前に入っている音や、その子の生活でよく使う音、各種評価から優先順位が高いを思われる音など。
 
 

本人や親が治したいと思っている音

 (評価から優先順位が高いのであれば)本人や親が気にしていて、主訴となっている音を練習することは、モチベーションや満足度につながるでしょう。

 
 
 

構音障害の解説

構音障害の評価方法

構音発達の目安

 
 
 

参考資料

湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年

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