日頃の親子の会話から、子供の成長がわかることもあります。
今日あったことを話す習慣は、子供の言語発達を促します。
今日あったことを話そう
子供は生まれたばかりの頃、伝えるのは「今この瞬間」のことばかりです。
「(今)お腹が空いた」「(今)眠い」といた具合です。
これが3~4歳頃になってくると変化が見られます。
3~4歳頃には過去の出来事について話すことができるようになってきます。
すでにあったことを話すことは、ある程度の能力が必要です。
過去のことを覚えておく記憶力。相手にわかるように伝える文章力。
普段から「昨日したこと」や「今日あったこと」を話すことは、子供の言葉の力を促します。
出来事を話せるのは4歳頃
子供の発達に関する検査の1つに、KIDS乳幼児発達スケールというものがあります。
KIDSによると、
昨日の出来事を話すことができるのはおよそ4歳3カ月相当の言語能力です。
また、類似した資料で津守式乳幼児精神発達質問紙によると、
見聞きしたことを親に話すような言動は3歳6カ月頃。
すでに経験したことを友達に話すような言動は4歳頃に見られるとされています。
このように、4歳前後で今日や昨日のことを一緒に話すことは有意義であることがわかります。
複数の事を文章で言える
出来事を話す上で、どんな表現ができるかも重要です。
例えば「昨日は何してたの?」という質問に対して、
「サッカー」と単語で答えるパターン。
「公園でサッカーをした」と文章で答えるパターン。
「公園でサッカーをして、家に帰ってからはテレビを観た」と複数の事を言えるパターン。
認知・言語促進プログラムの課題によると、
過去の出来事を多語文で複数言えるのは4~5歳相当だそうです。
つまり先ほどの例だと「公園でサッカーをして、家に帰ってからはテレビを観た」といった表現ができるのは4~5歳相当であることがわかります。
まとめ
子供は成長に従って「今この瞬間」の話題から、「すでにあった出来事」の話題を話すことができるようになります。
「すでにあった出来事」の話題を話すことができるのは4歳前後くらいからです。
さらに、5歳頃には「すでにあった出来事」を複数・文章で伝えることができるようになってきます。
これらは幼稚園・保育園で勉強するというより、家庭も含めた日々の会話の習慣が重要です。
普段の何気ない会話を大切にすることが、子供の言葉の発達を促します。