家に持ち帰った仕事
教員は残業に加え、およそ64.2%の人が家でも持ち帰った仕事をしています。
家での仕事時間は平均45分、学校内での残業の平均は3時間弱であるため、トータルで見ると4時間弱時間外労働をしていることがわかります。
端的には学校の先生は学校で3時間弱残業を行い、家に仕事を持ち帰って1時間弱仕事をしているイメージとなるでしょう。
解説
家でも仕事をしている教員の割合
全国の教員・学校職員による労働組合の連合体である「日本教職員組合」の調査によると、勤務日に仕事を家に持ち帰っている教職員は全体の3分の2ほどになるようです。
具体的な割合としては、勤務日に自宅で仕事をしている人は全体の64.2%となっています。
そして実際の時間としては
- 1時間未満が20.2%
- 1時間以上が30.8%
- 2時間以上が10.0%
- 3時間以上が2.1%
- 4時間以上が1.2%
となっています。
学校別の傾向
家での平均仕事時間を見ると、
- 小学校:47分
- 中学校:42分
- 高等学校:36分
- 特別支援学校:34分
となっています。
比較すると小学校の教職員が最も持ち帰りの仕事が多いことが予想できます。
ちなみにこれらは部活動の顧問別に見ても大きな差はなく、多くの教職員が自宅に仕事を持ち帰る必要性に迫られていることがわかります。
教師の残業
96%の教職員が時間外労働を行っていることが日本教職員組合の調査でわかっています。
1日当たり平均で所定労働時間よりも2時間54分多く労働しており、学校内でも教職員の仕事量の多さはうかがえます。
言わずもがな就業前でも後でも、職場でも家でも時間外の労働は「残業」であるわけですが、教職員は学校内でも自宅内でも時間外労働を行っているケースが残念ながら多数派のようです。
教職員の労働環境の改善は、依然として必要と言えるでしょう。
参考資料
『学校における業務改善について』(文部科学省)2023年5月6日閲覧
『2021年 学校現場の働き方改革に関する意識調査』(日本教職員組合)2023年5月6日閲覧