命令ゲームとは?
命令ゲームとは、特定の言葉のあとの指示にのみ従う頭の切り替えを要するレクリエーションの1つです。
「命令、〇〇〇」のように言われたときだけ指示に従います。
「サイモンセッズ」「船長さんの命令」など類似した名称のゲームがありますが、いずれも概要は同じものです。
特定の言葉のあとの指示にのみ従う必要があり、自制心や注意力が必要な実行機能を促す遊びと言えるでしょう。
解説
命令ゲームの遊び方(ルール)
- 「命令、席から立ちます」
→指示に従う - 「上手ですね。では一旦座りましょう」
→これは指示に従わない
このように、「命令」と言っていない指示に引っかからないようにするのがこのゲームの醍醐味です。
指示はおおむね便宜的なものであり、「左手を挙げて/下ろして」「拍手をして/拍手と止めて」「椅子から立って/座って」など簡単な指示を重ねていきます。
命令ゲームのコツ
命令ゲームは、指示を出す人の指示の巧みさがゲームのおもしろさに直結します。
参加する子供の年齢や落ち着き、衝動性や多動性に合わせて難易度を変えることが望ましいでしょう。
「命令、席を立って」
「席に座って」
などのように単に「サイモンセッズ」を付ける・付けないで指示を出すのが最も簡単なパターンでしょう。
これに対し、
「命令、右手を挙げて」
「はい。上手ですね。では一旦右手を下ろしてください」
などのように合間にセリフを入れてあたかも自然に指示を出しているようにすると、子供達は引っ掛かりやすいでしょう。
命令ゲームは特別な道具もいらず場所を問わず、人数も問わずできる手軽で便利なレクリエーションです。
一人が指示役になり指示を出すため、最低2人から行えます。
人数が多くても対応でき、例えば小学校のクラスのような数十人規模でも無理なく行えるでしょう。
命令ゲームの気をつける点
命令ゲームは終わり方を気をつけるとより有意義です。
「命令、席を立って」
「はい、上手ですね。ではゲームを終わるのでみんな席についてください」
この終わりの言葉をゲームに含めるか否かの統一性が重要です。
つまり「命令」と言っていないから終わりではないと解釈するか否かです。
ここが曖昧だと、指示を出す人が「オオカミ少年」になってしまい収拾がつかなくなってしまいます。
「命令、これでゲームを終わります」と命令をつけるか、ゲームの始めに「チャイムがなったら終わります」と事前に終わり方を伝えておくなど配慮が必要です。
命令ゲームの意義
「命令ゲーム」は要するに特定の指示とそうでない指示を聞き分ける切り替えの力に着目したゲームです。
このため「命令」という言葉は便宜的なものであり、他の単語でも代用可能です。
そもそも、「命令」という言葉は軍隊のよう・強制的なイメージがあり好まない教育者・保護者もいるかもしれません。
例えば「命令」の代わりに「やってみてね」「合言葉は」など別の言葉で置き換えてやってもいいでしょう。