車椅子をメルカリで買う時代
インターネットによる社会の変化は、障害児者の環境にも影響を与えていると思います。
メルカリで車椅子が売られているように、
それまで障害児者が使う物は専門の業者から卸される専用の物、つまり「閉じられた物」でした。
これがインターネットにより少しずつ「開かれた物」になりつつあるなあと思います。
BtoBからCtoC
よく言われることですが、
メルカリなどのフリマアプリの流行により消費についてBtoCだけでなくCtoCの存在感増しています。
「BtoC(ビートゥーシー)」とは「企業」が「個人」に物を売る流れのことです。
「CtoC(シートゥーシー)」とは「個人」が「個人」に物を売る流れのことです。
メルカリなどにより、個人が物を手軽に売れる時代になりました。
また、アマゾンや楽天などのネットショッピングにより、住む場所やお店の立地といった物理的な条件に制限されず、誰もが欲しい物を広い範囲で比較して買えるようになりました。
インターネットにより消費のかたちが多様化し、
障害児者にとっても
便利な物は便利だし、
欲しい物は購入したいし、
安いならそれに越したことはない
といった当たり前の購買行動がとれるようになったのではと思います。
メルカリで車椅子を買うケース
一般的には、車椅子が必要になるような身体障害がある場合、公的補助にて車椅子を作製・購入することができます。
所得制限など細かいところはありますが、いずれにせよ
本来、障害者用車椅子は公的補助により手出しが少なく購入できます。
ではなぜメルカリで車椅子を全額実費で購入する必要があるのでしょうか?
理由は様々だと思いますが、
例えば食事用、作業用など車椅子をシチュエーションごとに使い分け・改造したいケースです。
これは通常型の車椅子よりも「座位保持装置」に多いケースだと思います。
公的な補助でも複数のシチュエーションに対応した複数の座位保持装置を申請は可能ですが、
既存の制度だけでは対応できない微妙なシチュエーションというのも確かにあります。
他にも例を挙げると、
車椅子が必要だけれど申請が通らないパターンもあります。
これは重度の知的障害の方にあるケースです。
身体障害はないけれど重度の知的障害がある。
こういった場合、歩行自体はできるけれど誰かと一緒に目的地に行くことが困難である場合があります。
こういったときに、車椅子があることで移動や通院がスムーズになるという現状があります。
おわりに
全体から見たときの需要の少なさと、
新規参入が少なく競争が少ないからなのか、
福祉機器は値段が高く種類が少ない印象です。
インターネットの便利さが、障害児者の物に関しての不自由さを少しでも緩和してくれるといいなあと思います。