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マインド・リーディング指導プログラムとは?
マインド・リーディング指導プログラムとは、心の理論に基づいた、自閉症スペクトラム障害(ASD)の支援方法の1つです。
- 感情の理解
- 視点の理解
- ふり遊び
などコミュニケーションスキルにおける非言語的な側面も含めて学習をしていきます。
マインド・リーディング指導の意義や解説
発達障害者の社会性やコミュニケーションに関するトレーニングとしては、主に2つの方法が考えられます。
1つは社会性やコミュニケーション能力それ自体を鍛える方法です。
もう1つはその人その状況に合ったケーススタディーを積んでいくことです。
前者の主な手技がマインド・リーディング指導であり、後者がソーシャル・ストーリーなどの手技が挙げられます。
この2つの考えはどちらがいいというわけではなく、互いに長所と短所があります。
マインド・リーディング指導は概念や考え方を直接学べることがメリットですが、実生活で汎化しにくいのがデメリットです。
ソーシャル・ストーリーは個別事例を扱うためその人に合った実用的な学習ができますが、ケーススタディーなので応用に欠け扱う数が膨大になります。
そしてマインド・リーディング指導は心の理論に基づいています。
以下、マインド・リーディング指導の一例を挙げていきます。
こういった観点の下、コミュニケーションについて学んだり話し合ったりすることは有意義でしょう。
マインド・リーディング指導
感情の理解
- 写真や線画の表情理解
- 状況に基づく感情理解
- 欲求に基づく感情理解
- 信念に基づく感情理解
状況の理解だけでなく、他者の欲求や信念などにより人の感情がどう動くかを学ぶことは大切なことです。
視点の理解
- 自他の視点の違い
- 見ることと知ることの関係
- 知識からの行動の予測
- 誤信念の理解
他者の知識量を考慮してコミュニケーションをとることは大切なことです。
ふり遊び
ふり遊びは見立て遊びとも考えられます。
その物・その状況ではなく、これらを「想像」してやりとりを行います。
補足記事
参考資料
『発達障害における基礎研究と臨床への適用 自閉症スペクトラム障害と心の理論の視点から』( 一般社団法人 日本発達心理学会)2021年2月23日検索
『自閉症児の社会的理解の促進に関する研究』(NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会)2021年3月3日検索