心理学

-

見た目(外見)と性格(内面)は比例するのか?|パーソナリティの心理学

公開日:2024年3月4日


 
 

見た目(外見)と性格(内面)は比例するのか?

 外見と内面は関連するのでしょうか。
 つまり見た目の善し悪しが性格の善し悪しや傾向を表すのでしょうか。

 「見た目」=「性格」とまでは言えませんが、外見はある程度の性格傾向を予測すると考えられます。

 
 
 

解説

パーソナリティの心理学

 人の性格を分析する手法の1つにビッグファイブ理論というものがあります。

 ビッグファイブ理論では、人の性格を神経質傾向・外向性・開放性・誠実性・調和性の5つの因子のバランスで考えます。

 例えば神経質傾向が高い人はネガティブな情動に反応しやすく、同じ経験をしても神経質傾向が低い人より不安や悲しみを感じやすいとされています。

 もちろんこれら5つの因子のスコアがその人の全てを表すわけではありませんが、その人の行動を予測するにはある程度役立つでしょう。

 
 

外見とパーソナリティ

 5つの性格因子のスコアと外見は関連がある場合もあります。

 肉体的に均整がとれた人はそうでない人よりも外向性が高い傾向にあります。

 顔や体が左右対称になっている人はイケメン・美人と評価されやすいのは、よく言われることだと思います。

 身体の左右対称性はある程度その人の健康状態を表しており、それが他者から見たら本能的に外見の魅力につながっていると考えられます。

 そしてこういった身体の左右対称性と性格因子における外向性の高さは関連が見られるようです。

 見た目が良い人はそのぶん他者からの評価も良く、そのため人と接することや社交の場に出ることが億劫にならず、結果として外向性が高い行動傾向になるのかもしれません。

 もちろんイケメン・美人が必ずしも外向的で、外向的な人は必ずしもイケメン・美人というわけではないので、あくまで傾向の話にとどまるでしょうが。

 
 
 

ビッグ・ファイブ理論とは?

 
 
 

参考資料

ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年
 

-心理学
-

テキストのコピーはできません。