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モンテッソーリの子ども観・発達観
モンテッソーリ教育を考案したイタリアの医師であるモンテッソーリは、以下のような理念を持っていたと考えられています。
- 発達する可能性を持つ
- 環境との相互交渉によって発達する
- 生まれながらに発達の法則・計画を持つ
- 発達する自由を与えると発達の特性を表す
- 集中して活動すると「正常化」される
- 大人とは異なる性質を持つ
解説
発達する可能性を持つ
子供達は発達する可能性を持っているとするのがモンテッソーリの基本的な考え方です。
子供ははじめから十分な発達をしているのではなく、適切な環境の中で自分が属する社会の文化に適応していくとされています。
環境との相互交渉によって発達する
子供は発達する可能性を持ちますが、発達には環境との相互交渉が欠かせないというのもモンテッソーリの重要な考えの1つです。
生まれながらに発達の法則・計画を持つ
子供の発達には敏感期(発達の計画に基づいて周期的に現れる、特定の能力を獲得するために最適な期間)があるとモンテッソーリは考えます。
発達する自由を与えると発達の特性を表す
自律的活動を可能にする環境でなければ、子供は自分自身を表現したり、自分が必要とすることを表すことができないとモンテッソーリは考えます。
集中して活動すると「正常化」される
子供が集中した活動を経験していくことで、
- 自分の主人公となる
- 活動を好み、集中して活動する
- 社会性をもつ
を身につけるとモンテッソーリは考え、この3つを子供本来の性質、「正常化」と表現しました。
大人とは異なる性質を持つ
子供の活動は必ずしも社会的・生産的な活動ではないかもしれませんが、発達のためには欠くことのできない活動です。
子供がが社会的役割を果たさないのは、大人と比べて劣っているからではなく、大人とは性質の異なる活動をしているからだとモンテッソーリは考えます。
モンテッソーリ教育のまとめ
参考資料
『実行機能の初期発達,脳内機構およびその支援』(心理学評論刊行会)2021年11月6日検索
『子どものための物理的環境とは何か モンテッソーリ教育の場合』(人間環境学研究会)2022年6月25日検索
『日本モンテッソーリ教育綜合研究所』2022年6月25日検索
『モンテッソーリ教育から学ぶこと』(安全工学会)2022年6月25日検索