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子供が黙ってしまうのは何歳くらいまで?
子供に質問をした際に、答えたり「わからない」と言えてくれるわけでもなく黙ってしまう。
このように質問すると黙ってしまうという「無反応」に年齢の傾向はあるのでしょうか。
個人差はあるのであくまで傾向の話ですが、
2歳前半頃はこのような「無反応」が比較的見られ、2歳後半から3歳頃には「わからない」といった何らかの反応を返してくれるようになると考えられています。
解説
なぜ子供は黙ってしまうのか
子供がなぜ黙ってしまうのか。この背景を考える上でまず大切なのが「会話を続けることへの意識の芽生え」です。
つまり他者と話をしていて「わからない」や「知らない」といった返答がなくただただ「黙ってしまう」ことは、場の空気が不自然なものになってしまうという感覚です。
もちろん誰かと会話をしていれば、知らないことやわからないこと、何を言ったらいいかわからない場面はあるでしょう。
しかし「わからない」や「知らない」「忘れた」など何かしらの言葉を発することで、会話が続かない不自然な空気は避けることができます。
相手の質問に対して「反応する」という概念は、言葉の発達において重要です。
質問に対して答える力の発達
幼児期の言葉の発達を見る検査、とりわけ口頭での質問に対して口頭で答える力を見る言語検査に「質問―応答関係検査」があります。
質問応答関係検査は、幼児期の会話能力を評価する検査の1つと言えます。
この検査によると、質問に対する「無反応」は2歳前半頃には比較的よく見られる傾向と考えられています。
2歳~3歳頃にはわからないことに対して「わからない」と表現できる力も獲得されていき、無反応は減っていくことが予想されます。
子供が黙ってしまう他の理由
もちろん、子供が黙ってしまう理由は1つではありません。
あえて黙ることで相手を困らせたり自分の意志を通そうとする習慣の問題もあるかもしれません。
あるいは場面緘黙といった別の要素が関わっている可能性もあります。
理由はその子によって様々ですから、気になる場合は専門家などに相談し細やかな対応をしたほうがいいでしょう。
補足解説
場面緘黙の可能性について
幼児期の会話の特徴
参考資料
『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧
『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧