ネガティブな人には不幸な出来事が起こる?
ネガティブな出来事に敏感な人は、ネガティブな出来事自体が多く起こる可能性があります。
心理学においてネガティブな思考に関わる性格因子の1つは「神経質傾向」と考えられています。
神経質傾向が高いと物事のネガティブな側面に情動が強く反応し、同じ物事でも人よりネガティブに感じてしまいがちです。
ネガティブな人にはネガティブな出来事自体が起こりやすいという仮説が心理学的にあり、理由は以下のようなものが考えられています。
解説
悩みを多く抱えてしまう
先述の通り、神経質傾向が高い人は同じ出来事でもネガティブな側面を強く感じてしまいます。
そしてネガティブな情動は自己に向けられることが多いです。
心理学の実験において、同じ映画や文章を見ても神経質傾向が高い人はそうでない人より強くネガティブな感情を抱いたそうです。
ネガティブな人はそうでない人より多くの悩みが発生しそれを抱え込んでしまう可能性があります。
ネガティブな環境と言動
神経質傾向は遺伝性があると考えられており、鬱病を発症した人の家系には同じく鬱病の経験がある人がいる可能性があります。
つまり、なかなか救いようのない考えですが、ネガティブな人は身の回り(家族や親戚)で不幸な出来事(鬱病や自殺)が起こる可能性が比して高いことが予想できます。
また、ネガティブな人が心を病んでしまった中で下す決断は、必ずしもベストな選択とは言えません。
ネガティブな言動が周囲の接し方に影響を与えると考えれば、「ネガティブな人にはネガティブな事が起こる」というのも可能性としては考えられるでしょう。
このように、自身がネガティブであるがゆえにネガティブを引き寄せてしまうことは、理論的にも考えられると言えます。
ビッグ・ファイブ理論とは?
参考資料
ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年