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音節とは?
音節とは母音が子音を従える形で束ねる音の単位です。
このため音節はおおむね母音の数で数え、長音(ー)・促音(っ)・撥音(ん)は数えません。
音節は「シラブル」とも言われ、モーラ(拍)と同様に音声言語学において重要な考えの1つです。
解説
音節の数え方
音節は長音(ー)・促音(っ)・撥音(ん)を1つとしては数えません。
拗音(ゃ・ゅ・ょ)も数えません。
例えば「バナナ」は「バ・ナ・ナ」で3音節ですが、
「りんご」は「りん・ご」で2音節になります。
冒頭で述べた「母音を子音が従える形」とは要するに、母音(a,i,u,e,o)を基準に音節は数えるというイメージになります。
つまり「bababa」は3音節。
「ringo」は2音節になります。
また長音(ー)は数えませんから、例えば「バター(bataa)」は2音節になります。
以下、音節の数え方の具体例を挙げていきます。
音節の具体例
おおむね母音1音が1音節である
- くも(2音節)
- くるま(3音節)
- やきいも(4音節)
濁音・半濁音も同様に1音節である
- ごま(2音節)
- バナナ(3音節)
- ピロシキ(4音節)
長音(ー)は数えない
- リーチ(2音節)
- トースト(3音節)
- リコーダー(3音節)
促音(っ)も数えない
- きって(2音節)
- きってかって(4音節)
- きってかってきて(6音節)
撥音(ん)も数えない
- パン(1音節)
- りんご(2音節)
- こんだて(3音節)
拗音(ゃ・ゅ・ょ)は数えない
- きょり(2音節)
- キャンプ(2音節)
- しゃかい(3音節)
音節と言語
このように、音節は日本語の感覚だとややこしい印象を受けるかもしれません。
音節は英語などの言語において重要な概念であり、日本語の場合はモーラ(拍)のほうが馴染みやすい概念です。
以下に、モーラやこれらの違いについて触れていきます。
モーラとは?
参考資料
『モーラと音節の普遍性(<特集>音節とモーラの理論)』(日本音声学会)2022年5月31日検索