心理学

-

節約は大きい買い物ほど怠ってしまう?|行動経済学

公開日:2023年1月10日


 
 

節約は大きい買い物ほど怠ってしまう

 無駄遣いを防いだり、節約を行う場合、小さい金額と大きい金額の買い物それぞれの意思決定の差に気をつけると有意義です。

 これはどういうことかというと、

 例えば1万円の買い物で千円の割引セールを狙って買い物をする人がいたとします。

 しかしこういう人でも、例えば車を買うときにあまり精査をしないで5万円のオプションをそのままつけてしまう場合があります。

 小さい買い物では安いお店や安い買い方を手堅く行うのに、高い買い物では金額が大きいぶん感覚が麻痺してどんぶり勘定になってしまう場合があります。

 
 
 

お金の価値

 多くの人は100円の物が200円で売っていると、そのお店で買わずに本来の100円の値段で売っているお店で品物を買おうとするのではないでしょうか。

 しかし1万円の物が仮に1万300円で売っていても、「別のお店に行くのは面倒だからここでいいかな」となってしまうことがあります。

 多くの人にとってお金の価値は相対的なものであり、この感覚が節約の足元をすくいます。

 日々の小さい買い物は少しでも節約をと考えているのに、大きい買い物でどんぶり勘定になってしまう。

 その都度買う物は財布から出るお金に敏感なのに、銀行から自動引き落としのも(携帯代や保険代)は長期間見直さない。

 小さい買い物の金額に敏感になり過ぎると疲れますし、大きい買い物でどんぶり勘定になればその努力も水の泡となってしまいます。

 
 
 

小さい買い物と大きい買い物の意思決定

 小さい買い物と大きい買い物それぞれの意思決定にどれくらい労力を割いているかを振り返るのは、一定の意義があるかもしれません。

 100円の節約をするためにスーパーを何軒もまわっているのに、10万円の買い物を下調べもせず買ってしまう。
 それは100円の節約が無駄になっているかもしれません。

 塵も積もれば山となるなので、もちろん日々の小さい買い物を丁寧に行うことは大切です。
 しかしそういった日々の節約に疲れて、大きな買い物の意思決定がおろそかになると、結果として損失の額は大きくなります。

 
 
 

参考資料

-心理学
-

テキストのコピーはできません。