刺身は何歳から?
お父さんの晩酌や、ちょっとしたお祝い事。
みんな大好きお刺身ですが、大人が食べていたら子供も食べたがりますよね。
お刺身って何歳くらいから食べさせていいのでしょう?
お刺身を食べさせるならきちんと新鮮な物であることが大前提で、
お刺身を食べさせるなら3~4歳以降が1つの目安になると考えられます。
以下、これらの根拠を。
子供に生魚を食べさせていい時期
離乳食の完了時期
まず前提として、子供が離乳食を卒業する時期って何歳頃なのでしょう?
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」によると、
離乳食は1歳半頃に完了すると考えられています。
もちろん、離乳食が完了したからすぐに大人と同じ物を何でも食べていいわけではありませんよね。
あくまで大人と同じ食べ物を食べ始める入口なわけです。
少なくとも離乳食が完了していないのに大人と同じ食べ物を食べさせることは好ましくありませんよね。
1歳半以前はお刺身を子供に食べさせることは不適切であることがわかります。
生魚の摂取年齢
離乳食の完了後、そこから徐々にあくまで段階的にいろんな食べ物を経験していきます。
離乳食が完了したらといって、いきなり生魚を食べさせることは躊躇しますよね。
生魚は何歳くらいから食べさせていいものなのか。
日本の政府機関である食品安全委員会も参考にしている、フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)の資料に生魚の摂取に関する情報があります。
ANSESによると、種類にもよりますが
3歳未満のお子さんには生魚の摂取は避けることが望ましいとしています。
また、子供に生ものを食べさせる場合、やはり消化器官がどのくらい大人と同じかが気になりますね。
環境省の資料によると、
消化器官、特に小腸が大人と同じ長さになるのは4歳頃だそうです。
お刺身を噛むこと
お刺身は生の魚を使った料理です。
生ゆえに、魚の種類によっては歯ごたえがけっこうありますね。
特にタコやイカは固く、幼い子供にあげるのは躊躇してしまいそうです。
お刺身を食べさせるなら、子供にそれなりの咀嚼能力が備わっていてほしいですよね。
厚生労働統計協会にある論文を参考にすると、
大人に近い咀嚼能力を獲得するのは3歳以降とされています。
また物を噛むためには奥歯、つまり臼歯が必要なわけですが、
乳歯において臼歯が生えそろうのは2歳6カ月~3歳6カ月頃とされています。
まとめ
以上のことからまとめです。
- 離乳食の完了は1歳半以降
- 生魚を摂取する年齢は3歳以降
- 消化器官が大人と同程度になるのは4歳以降
- 大人と同程度の咀嚼能力の獲得は3歳以降
これらから、
お刺身を食べるなら3歳あるいは4歳以降が望ましいと考えられます。
もちろん、食事能力の成長はお子さんによって個人差があり、一概に年齢で測れるものではありません。
また、アレルギーなどの状況も人それぞれです。
あくまでその子自身のことを見てあげた上で最終的な判断はしていきたいものです。
その他の記事
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド』(厚生労働省)2018年5月25日検索
『フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、水産物を食べることについて勧告及び提言を発表』(食品安全委員会)2018年4月30日検索
『1歳半児の咀嚼力と養育者の児への食事提供の実態』(厚生労働統計協会)2018年5月6日検索
『歯・口の健康づくりの理論と基礎知識』(文部科学省)2018年8月7日検索
『歯の健康』(厚生労働省)2018年1月6日検索
『幼児の咀嚼機能発達支援を通した口腔機能発達をめざす 食育プログラムの効果』(日本食育学会)2018年10月25日検索