音韻意識

音削除課題とは?|音韻意識の発達と評価

公開日:2024年3月8日


 
 

音削除課題とは?

 音削除課題とは、単語から特定の音を抜いて答える課題です。

 例えば「た」を抜く場合、「たいこ」という単語が提示されたら「いこ」と答えると正解です。

 音削除課題は音韻操作課題の1つであり、対象児の音韻意識の発達を評価できます。

 
 
 

解説

音削除課題の位置付け

 音削除課題は音韻分解・抽出よりも難しい音韻操作課題と言えます。

 音削除課題は音韻分解・抽出を行った上でさらに抜いたあとの言葉を再構成する過程が求められます。

 このため音削除課題の力は文章音読の力を関連すると考えられます。

 
 

音削除課題の出題例

 音削除課題は、単語から特定の音を削除してもらいます。

 子供の音韻意識を評価するために音削除課題を行う場合、まずは見本(モデル)を提示するとスムーズでしょう。

 2モーラの単語で2種類ほど例を示します。
 例えば「た」を削除することとし、「たこ」や「うた(歌)」などを提示します。

 その後に2モーラと3モーラの単語それぞれ1つずつ試行し、子供が課題内容を理解したかを見ます。
 例えば「げた(下駄)」「たいこ」などを提示し実際に子供にやってもらいます。
 もしも間違ったり理解していない様子であれば、再度説明を行います。

 そして実際に評価に移ります。
 直音からなる2~6モーラの単語にて行います。
 この際、削除する音は語内位置が分散するようにしておきます。

 つまり「たぬき」「かたつむり」「まないた」など、「た」の位置が分散するように出題する単語を選定しておきます。

 定型発達の場合、音削除課題は年中(5歳頃)から小1(7歳頃)にかけて大きく伸びる傾向があることがわかっています。

 
 
 

参考資料

『仮名読みの獲得過程に対する音韻操作能力の関与』(日本音声言語医学会)2024年1月26日閲覧

『健常児における音韻意識の発達』(日本コミュニケーション障害学会)2024年1月27日閲覧

『幼児における音声産出能力の発達と音韻意識の関係』(日本コミュニケーション障害学会)2024年1月20日検索

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