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パタカテスト(オーラルディアドコキネシス)とは?
「パタカテスト」とは、「ぱ」「た」「か」などの音を一定時間内にたくさん言ってもらう発声発語器官の運動機能を見る検査です。
より専門的な名称は「オーラルディアドコキネシス」であり、その他「パタカ検査」など名称は微妙に異なる場合もあります。
解説
意義
パタカテスト(オーラルディアドコキネシス)は発声発語器官の交互反復機能を見る検査です。
「ぱ」にて口唇の運動機能、「た」にて舌の運動機能、「か」にて鼻咽腔閉鎖機能を見ます。
方法
「ぱぱぱ……」「たたた……」「かかか……」のように、各音を1秒間に何回言えるか、「ぱたか ぱたか ぱたか……」と5秒間に何回言えるかを評価します。
ただし1秒間だけ測定するのは困難でしょうから、実際は5秒や10秒行いあとから1秒当たりの回数を計算する方法をとります。
パタカテストのカットオフ・判定は研究者により微妙に異なりますが、目安としては、
「ぱぱぱ……」「たたた……」「かかか……」は1秒間に3~5回、「ぱたか ぱたか ぱたか……」は5秒間に5回以上言えれば平均的と考えられます。
意義
パタカテストは摂食嚥下障害や構音障害に伴う発声発語器官の評価に用いられることが多いです。
上述の通り検査手技自体は勘弁で、特別な道具もいらないため評価方法として重宝します。
もちろん、パタカテストは様々ある発声発語器官の検査・評価方法の1つであり、これ1つで何かの評価が完結するわけではありません。
摂食嚥下障害であればこれ以外の口腔機能の評価及び嚥下の検査が必要です。
同様に構音障害であれば構音検査法をはじめとした各種評価が必要でしょう。
構音障害の解説
構音障害とは?
異常構音の種類
音の誤り方の種類
構音障害の評価方法
参考資料
湧井豊『構音障害の指導技法-音の出し方とそのプログラム-』学苑社、1992年