心理学

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ポジティブな人とネガティブな人の違い|心理学

公開日:2023年11月24日


 
 

ポジティブな人とネガティブな人の違い

 ポジティブな人は性格因子において外向性が高い可能性があり、ネガティブな人は神経質傾向が高い可能性があります。

 つまりポジティブさとネガティブさは1つの軸の対極にあるのではなく、それぞれ別の要素が関連していると言えます。

 
 
 

解説

ビッグファイブとは?

 ビッグファイブとは、人の性格を5つの要素で考える理論のことです。

 「ビッグ・ファイブ理論」「5因子理論」など言い方は様々ですが、性格分析において有名な手法の1つです。

  • N:神経質傾向(Neuroticism)
  • E:外向性(Extraversion)
  • O:開放性(Openness to Experience)
  • C:誠実性(Conscientiousness)
  • A:調和性(Agreeableness)

 ビックファイブにおいて人の性格は上記のような5つの要素のバランスで説明されます。

 外向性は刺激や自己主張、社交を求める傾向にあり、ポジティブな情動にも関わると言えます。

 また神経質傾向は、怒りや不安といったネガティブな感情に関連します。

 
 

情動的反応の違い

 心理学の実験において、おもしろい映画を観たとき外向性のスコアが高い人ほど気分が大きく高揚する傾向にあります。

 同様に、神経質傾向が高い人ほど恐ろしい場面や酷い経験に対してネガティブな感情を抱きやすいとのことです。

 ポジティブ・ネガティブな感情はいずれも人間が自然界で生き残るために獲得した機能とも考えられます。

 獲物を狩り生き残るためには、すぐに行動できるポジティブさが必要です。
 一方で天敵から身を守るためには慎重で注意深く、恐怖にアンテナを張れるある種のネガティブさが必要です。

 このようにポジティブさ・ネガティブさはそれぞれ必要とされる場面が異なる、どちらも「ほどよく備わることで」身を助けてくれる情動と言えるでしょう。

 
 
 

ビッグ・ファイブ理論とは?

 
 
 

参考資料

ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年
 

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