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プライミングとは?(記憶・心理学用語)|簡単にわかりやすく解説

公開日:2022年11月4日


 
 

プライミングとは?

 プライミングとは、前の刺激が後の刺激に影響を及ぼすことです。

 例えば「ピザって10回言って」に応じた後は、「ひじ」を「ひざ」と言ってしまいがちです。

 
 
 

解説

プライミング効果

 前の刺激が後の刺激に影響を与えることをプライミング、あるいはプライミング効果と言います。

 冒頭のピザをはじめとした「10回クイズ」はプライミング効果による「勘違い」を活かした遊びと言えるでしょう。

 一方で、プライミング効果は物事の処理を素早くしてくれることに役立ちます。

 例えば、「りんご・ぶどう・みかん・いちご」という単語の羅列を見た後では、

ば□な
さく□んぼ
□ろん

という□の穴埋め問題は比較的素早くできるでしょう。

 これは事前に果物の単語を見ることで、問題の果物を思いつきやすくしているためです。

 
 

プライミングの位置づけ

 プライミングは「非陳述記憶」の1つに分類されます。

 非陳述記憶とは、言葉やイメージではなく行為として思い出される記憶の総称です。

 非陳述記憶の代表的なものに「手続き記憶」があります。

 例えば楽器の弾き方や自転車の乗り方などは、理屈でどうこうではなく俗に言う「身体が覚えている」ものです。

 手続き記憶はこういった記憶を指します。

 非陳述記憶はプライミングや手続き記憶、条件反射といった言葉にならない記憶の総称です。

 
 

プライミングの例

 プライミングの例は以下のようなものが挙げられます。

  • 10回クイズ
  • CMで見た商品がスーパーでなんとなく目につく
  • 小説を読み進めると、最初より後の方が登場人物の名前を素早く読める

 
 

プライミングの種類

直接プライミング

 
 

間接プライミング

 
 
 

非陳述記憶とは?

 
 
 

記憶の分類の一覧

 
 
 

参考資料

『実行機能の初期発達,脳内機構およびその支援』(心理学評論刊行会)2021年11月6日検索

『ワーキングメモリトレーニングと流動性知能』(日本心理学会)2022年8月6日検索

『記憶とその障害』(一般社団法人 日本高次脳機能障害学会)2022年8月15日閲覧

『プライミングの認知心理学』(日本失語症学会(現 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会))年月日閲覧

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