思春期

思春期の子供への親の対応、基本的なスタンスは?

公開日:2024年3月18日


 
 

思春期の子供への親のスタンス

 思春期の子供を持つ親は、子供にとって「辛いことがあったときにいつでも支えてもらえる安全基地」であることが望ましいと考えられます。

 
 
 

解説

思春期の親子関係におけるアタッチメント

 アタッチメント(愛着)とは、平たく言うと「辛いことがあったときに支えてくれる関係性を持てること」です。

 思春期の子供は親子関係よりも友人関係・恋人関係が強くなっていきます。
 しかし親子間の愛着が完全になくなるわけではありません。

 親は思春期の子供を支える「安全基地」として、アタッチメントを維持し続けることが重要です。

 
 

思春期の前半・後半での親子関係

 思春期の子供へもそれまで同様アタッチメントは重要です。
 しかし具体的な在り方は異なると言えます。

 幼児期の頃の親子のアタッチメントは「保護」であると言えるでしょう。

 一方で思春期前半のアタッチメントは子供が課題に自ら立ち向かっていけるような「指導・監督」と言えます。

 そして思春期後半のアタッチメントは、親の「こうしてほしい」と子供の「こうしたい」を(あくまで対等な関係として)すり合わせある「交渉とコミュニケーション」と言えるでしょう。

 
 

対等な関係と安全基地

 思春期の子供と親のコミュニケーションにおいて重要なのが、子供を「子供扱い」せず良い意味で対等に話をすることです。

 一方で、先述のように親は子供にとっての安全基地である必要があります。

 思春期の子供を持つ親は、良い意味で対等に子供と接しながらも、子供の自立のためのチャレンジを支える安全基地としてサポート役になる必要があります。

 これは旧来の「子供の自立を促すため親が子離れし、子供を放っておく」というものとは異なるでしょう。

 
 
 

参考資料

石川満佐育(2020)『思春期の子どもをもつ保護者への支援―理論的背景とCOVID-19感染予防の状況下における対応―』(日本学校心理学会)2024年2月3日閲覧

-思春期

テキストのコピーはできません。