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子供が左右をわかるのは何歳から?
個人差はありますが、子供が左右をわかるのは4歳後半頃からと考えられます。
つまり保育園や幼稚園の年少ないし年中頃には、「右はどっち?」「左はどっち?」と聞かれた際に正しい方を指差すことができるでしょう。
左右概念の発達の解説
左右がわかるようになる時期
子供の発達をみる検査の1つに、遠城寺式乳幼児分析的発達検査というものがあります。
子供の発達を簡易的ではありますが全体的に見ることができる、専門機関でもよく使われている検査です。
これによると、子供が左右をわかるのはおよそ4歳4カ月~4歳8カ月相当の発達と位置付けられています。
左右がわかるとはどういうことか?
「左右がわかる」とは概念がきちんとわかっている状態を指します。
いつも通っている道で、「今から右に行くよ」と言っても、それは単に習慣から右に曲がっているだけかもしれません。
このため子供が左右をきちんとわかっているかは、生活の中だけでなくランダムに呈示する課題などで確かめると良いでしょう。
例えば机の上に2つ物を配置します。
「右とって」と言ったら右の物をくれる。
2つの物を入れ替えても、左右を正しくわかる。
そのような状況ではじめて左右がわかると判断できます。
運動を通した学び
直接的な指導ではありませんが、左右をはじめ各種概念の理解には体を動かし運動することも大切です。
どちらが左でどっちが右かは、状況によって変わります。
外界に対する左右の判断の基準は自分の身体です。
自分の体を中心とし、対象がどちら側に位置するかが左右をわかるためには必要です。
人は無意識に自分の体を意識しています。
自分の腕の長さが無意識にわかるから、スムーズに物をとることができます。
人ごみの中でぎりぎりで人にぶつからないように歩くことができます。
自分の体を無意識ながら把握できていることをボディーイメージと言います。
左右の理解にはボディーイメージも大切と考えられます
4歳頃の子供はスキップができたり片足けんけんができたりと、体のバランスのとり方が上手くなっていく時期です。
活発な運動の中で、自分の体の動かし方やボディイメージを身に着けていきます。
運動というのはその子の運動能力だけに影響を与えるわけでありません。
体をたくさん動かすことは、抽象的な概念の理解にもとても大切なことです。
左右の概念と子供の発達の解説
4歳児の発達と左右概念の指導
左右を区別した表現は何歳からか?
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧