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しりとりができるのは何歳頃?
Question
しりとりは何歳からできますか?
Answer
5歳後半頃です。
解説
しりとりができる言語能力
子供の一般的な発達過程に関する資料はいろいろあります。
その1つに津守式乳幼児精神発達質問紙というものがあります。
子供の発達を全体的に見ることができる問診形式の検査です。
上記によると、しりとりができるは5歳半相当の言語能力であることがわかります。
もちろん子供の発達には個人差があり、子供の発達に関する資料や検査もその作成過程で微妙に見解が異なります。
これらを総合すると、一般的な子供の発達においてしりとりができてもおかしくない時期は、5歳±1といった時期が目安となるでしょう。
なぜしりとりができるようになるのか?
ではなぜ5歳以降になるとしりとりができるようになるのでしょうか。
しりとりができる背景には、どんな能力が関わっているのでしょうか。
りんご→ゴリラ→ラッパ→パンダ・・・
しりとりは言葉の最後の音を拾い、その音から始まる単語でつなげていく言葉遊びです。
つまりしりとりをするためにはその単語の最後の音がなんなのかわからないといけません。
このように、言葉の一部の音を抜き出す力を音韻抽出能力と言います。
音韻とは平たく言うと言葉の音。言葉の音を抜き出すためには言葉の音を意識できないといけません。
音韻抽出能力は、音韻意識の力のひとつです。
補足記事:音韻意識とは?
音韻意識の発達
音韻意識が身つくのは5~6歳頃です。
音韻意識が身につく背景には様々な能力が関わります。
音を意識するために、自分自身が正しい発音をできる力。
「りんご」は「り・ん・ご」の3文字だと把握するための数の概念。
「り」の次は「ん」その次は「ご」と考えるための記憶力。
など様々な認知能力に関わります。
音韻意識が身につくことがしりとりをできるようになるための前提となります。
音韻意識を促すには?
音韻意識の成長はどのようにして促されるでしょう?
初歩的なものは歌に合わせて手拍子をすること。あるいはリズムをとることです。
歌に合わせた手拍子とは、言葉を音に合わせて区切っていく行為です。
歌の手拍子ができてきたら、今後は単語の音の数に合わせて手を叩いてみましょう。
「おかし(お菓子)」なら3回手を叩くといった感じです。
こうやって人は普段聞いている目に見えない言葉が複数の音で構成されていることに気づきます。
また、音韻意識が苦手だけれど、文字が得意なお子さんには言葉を文字で書いて説明してもいいかもしれません。
目に見える形にすることで音韻意識が促しやすくなります。
参考資料
『第四章 健康診査ツール』(厚生労働省)2022年3月12日検索