Question
子供は何歳くらいから字は書けるものですか?
Answer
6歳前後です。保育園・幼稚園で言うと年長さん前後にあたります。
まず原則として、人間の能力の中で「読み書き」というのは個人差がでやすい能力です。
食べたり歩くことと違って、生物が生きていく上で必ずしも「読み書きすること」は必要ではありません。
「読み書き」というのは人間が文明の中であとから作りだした能力であり、教えなければ自然と身に着くことはありません。
この「教える」とは机に向かって指導するという意味合いではなく、文字を読んだり書いたりといった文字に触れる機会を持つということです。散歩をする中でお店の看板に目を向けることも「文字に触れる機会」と考えることができます。
このように、読み書きは「何歳頃から」と一様に言いにくい能力ではありますが、目安としては6歳前後と考えることができます。
読み書きにはいろいろな能力が必要です。
まずは文字を認識する能力。
「は」「ほ」は似ていますが違う形です。
この形の違いを認識できなければ文字を扱うことはできません。
続いて、音と文字を結び付ける能力。
「あ」という文字を何と発音するかという能力です。
さらに、言葉の音を分解する能力も必要です。
「くるま」は「く」「る」「ま」の3つの音で構成されています。
「ま」を「み」にかえると「くるみ」という別の単語になります。
この音の気づきが重要で、私達は無意識にやっていますがこれも子供は成長の中で身につけていくのです。
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そして鉛筆を持って絶妙な力加減で書く能力。
字がわかるだけでなく、その字を書くためには手先の器用さが必要不可欠です。
これらの能力が身についてはじめて読み書きをすることができます。
子供の読み書きを促すための遊びはいろいろありますが、大きくは3つあります。
・お絵描きなど「書く」遊び
・パズルなどの「形を認識する」遊び
・しりとりなどの「言葉」遊び
お絵描きを通して「自分の書きたい形を書く」という習慣はその後の読み書きをスムーズにします。
パズルなどの「形を認識する遊び」を通して、似ているけれど違う形を認識する練習になります。
そしてしりとりなどの言葉遊び。
先ほど書いた通り、読み書きのためには言葉の音を分解できないといけません。
「くるま」がどんな音で何文字で構成されているのか。
それがわからないと文字にすることができません。
しりとり遊びや歌に合わせて手を叩く。
これらは言葉と音の関係の理解を促す遊びです。
一見すると読み書きと関係ないように思えますが、とても関連性のある大切な遊びです。
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