心理学

レミニセンス・バンプとは?|自伝的記憶の心理学 懐かしさとノスタルジー

公開日:2020年7月17日


 
 

レミニセンス・バンプとは?

 レミニセンス・バンプとは心理学における用語の1つです。

 レミニセンス・バンプとは、人が昔のことを思い出す場合、10代~30代頃のことをよく思い出すという現象・傾向のことです。

 
 
 

「懐かしさ」の心理学

 「懐かしさ」「郷愁」「ノスタルジー」。
 「青春」「若かりし頃」。

 言葉はいろいろありますが、
 人が過去を思い出し懐かしむ場合、若い頃を思い出すことが多いですね。

 日本心理学会の資料をはじめ各種論文を参考にすると、

 人が過去の出来事を思い出す場合、10代~30代頃の出来事が多い現象を「レミニセンス・バンプ」と言います。

 レミニセンス・バンプは60代以降の人に特に強く生じると言われています。

 30代や40代でレミニセンス・バンプが生じるかは諸説ありますが、いずれにせよ「懐かしさ」という感情の研究において、レミニセンス・バンプというのは非常に興味深い現象の1つです。

 
 
 

自伝的記憶の傾向

 その人がそれまでに経験した出来事の記憶を「自伝的記憶」と言います。

 自伝的記憶には主に3つの特徴があります。

 まず1つ目は、
 比較的最近のことをよく思い出すということです。

 これは当たり前ですね。
 最近のことのほうが記憶が新鮮なので思い出しやすいです。

 これは「新近性効果」とも言われます。

 自伝的記憶の特徴の2つ目は、
 幼すぎる頃のことは思い出せないということです。

 これも当たり前と言えば当たり前ですが、考えてみると興味深いものです。

 人は断片的にせよかなり昔のことを覚えているのに、幼児期、特に3歳以下の頃をほとんど思い出せないことが多いです。
 これは昔のことを覚えていないというよりはむしろ3歳以下の時期だけぽんと記憶が抜けているとも言えなくないです。

 この現象は「幼児期健忘」と言われます。

 そして自伝的記憶の特徴の3つ目が、レミニセンス・バンプです。

 
 
 

おわりに

 「昔」を思い出す場合、10~30代の頃を思い出すというのは誰しも少なからず共感できるのではしょうか。

 考えてみれば「懐かしさ」という感覚は不思議というか興味深いものです。

 なぜ人は懐かしさを感じるのか。

 海外でも「ノスタルジー」という用語がありますし、過去を思い出す際の独特の感覚は人類共通のようです。

 
 
 

補足記事

 
 
 

参考資料

『幼児期健忘と最初期記憶に関する研究の現在』(甲南女子大学 学術情報リポジトリ)2020年6月13日検索

『ノスタルジア喚起CMが広告認知と消費行動に及ぼす効果』(日本認知心理学会第6回大会 J-STAGE)2020年6月13日検索

『なつかしい音楽の時間的分布―なつかしさ喚起の規定因の検討』(日本心理学会第82回大会 J-STAGE)2020年6月13日検索

『自伝的記憶の分布,想起内容とその特徴』(J-STAGE)2020年6月20日検索

『自伝的記憶研究の理論と方法』(日本認知科学会)2020年6月20日検索

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