リハビリテーション総合実施計画書とは?
発達障害児の療育を受けていると、
担当の先生から
「リハビリテーション総合実施計画書」
という書類をもらう場合があると思います。
リハビリテーション総合実施計画書とは文字通り、
リハビリを含めた総合的な支援の計画を本人や保護者へ伝えるための書類です。
療育を行うための同意書のようなものになります。
小児リハビリとしての療育
発達障害児の療育は、
どんな資格を持った人が行うか、
どんな経営方法で行うかで様々な種類があります。
療育の種類の1つに、
「小児のリハビリ」としての療育があります。
作業療法士や言語聴覚士が行う療育です。
リハビリは医療行為ですから、医師の診断の下で行われます。
医療行為ですから、健康保険証にて保険診療で療育を受けることができます。
医師の診察の下、
作業療法士や言語聴覚士による、
保険診療での療育。
これが小児リハビリであり、療育のオーソドックスな形態の1つです。
小児リハビリによる療育では、
施設側は保険診療による診療報酬で利益を出し経営していきます。
小児リハビリにおける診療報酬はお子さんに直接リハビリを行うことで発生するリハビリテーション料が基本となりますが、
これに加えて
リハビリテーション総合実施計画書を作成することで、施設側は診療報酬を加算することができます。
つまりお子さんにリハビリを行うことでの利益だけでなく、
そのリハビリの内容や計画を整理して書類におこすことで、プラスアルファの利益を出すことができるわけですね。
リハビリテーション総合実施計画書の実際
リハビリは保険診療によって行われますから、
施設側が総合実施計画書で利益を出しても、本人や保護者の費用負担が増えることはほぼありません。
また、総合実施計画書を作成しているということは、その施設が一人のお子さんに対して医師や作業療法士や言語聴覚士、保育士や心理士など複数の専門家がサポートを行っていることを表しています。
おわりに
リハビリテーション総合実施計画書は療育を行う上での同意書のような存在で、非常に重要な書類です。
しかしながら、保護者からするとその書類があとから何かに必要になることはほぼなく、その場でサインを書いてそれっきりの書類ではあります。
参考資料
『令和2年度診療報酬改定について』(厚生労働省)2020年5月30日検索
『診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知) (医科点数表)様式』(厚生労働省)2020年5月30日検索