心理学

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離婚しやすい人の特徴と性格因子の傾向|ビッグ・ファイブ理論(心理学)

公開日:2024年5月14日


 
 

離婚しやすい人の特徴

 神経質傾向が高い人は、そうでない人と比べると離婚の確率が高いようです。

 神経質傾向とは人の性格を5つに分けた場合の要素の1つです。

 神経質傾向が高い人が陥りやすいネガティブな情動は、パートナーとの長期的な共同生活に影響を与えているのではと考えられます。

 
 
 

解説

ビッグファイブとは?

 ビッグファイブとは、人の性格を5つの要素で考える理論のことです。

 「ビッグ・ファイブ理論」「5因子理論」など言い方は様々ですが、性格分析において有名な手法の1つです。

  • N:神経質傾向(Neuroticism)
  • E:外向性(Extraversion)
  • O:開放性(Openness to Experience)
  • C:誠実性(Conscientiousness)
  • A:調和性(Agreeableness)

 ビックファイブにおいて人の性格は上記のような5つの要素のバランスで説明されます。

 このうち神経質傾向は、怒りや不安といったネガティブな感情に関連します。

 
 

ビッグファイブから見る結婚生活の傾向

E・ローウェル・ケリーらの研究によると、男女を問わず神経質傾向が高い人の離婚の確率は平均よりも高かったそうです。

 さらに分かれていない場合でも、結構生活に対する幸福度が低い傾向もあったようです。

 また、夫が働き妻が家に居るといったスタイルの家庭の場合、男性の誠実性が低い家庭ほど離婚に至る確率が高いようです。

 誠実性の低さから金銭や飲酒にだらしなかったりするとそれが離婚の要因の1つになるのは想像に難くないでしょう。

 ちなみに結婚生活がうまくいっていない場合、その関係を続けるか離婚してしまうかは個人の性格によるところも大きいでしょう。
 傾向としては外向性のスコアが高い人ほど離婚に踏み切る傾向にあるようです。
 また調和性が高い人も、(パートナーとの不仲を察し強く共感するため)離婚に至るケースが多くなるようです。

 
 
 

ビッグ・ファイブ理論とは?

 
 
 

参考資料

ダニエル・ネトル(Daniel Nettle)(著)、竹内 和世(翻訳)『パーソナリティを科学する―特性5因子であなたがわかる』白揚社、2009年
 

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