子供にローストビーフは何歳から?
子供にローストビーフは何歳頃から食べさせていいものなのでしょう?
家庭の方針にもよるでしょうが、
子供にローストビーフを食べさせるなら3歳以降、
もっと無難にいくなら
7歳以降が目安になるのではと考えます。
以下、これらの根拠を。
牛肉を食べさせていいのは何歳か
「ローストビーフを食べさせる」となると、
「小さい子に生肉を食べさせて大丈夫か?」
という心配が頭をよぎります。
しかしながら、
本来ローストビーフとは、低温で加熱(蒸し焼きに)した牛肉を指します。
つまり厳密には生肉ではないわけですね。
では「加熱した牛肉」を、子供はどのくらいの時期に食べるものなのでしょう?
厚生労働省の離乳食のガイドラインによると、
赤身の肉を食べさせ始める時期は離乳食時期である9~11カ月頃とされています。
さらに、一般家庭の実情で見ると、
厚生労働省の調査では約54%の家庭が子供が12~15カ月時点で牛肉を食べさせたことがあるようです。
つまり約半数の家庭が「焼いた牛肉」を1歳過ぎのお子さんにあげたことがあるわけです。
とは言うものの、ローストビーフは「うっかり調理ミスで火の通りが不十分」なんてことも考えられますよね。
不用意に生焼けの肉を食べることは大人もリスクがありますが、子供ならなおさら心配ですね。
牛肉に限っての話ではありませんが、
環境省の研究調査によると、
小腸が成人と同じ長さに達するのは4歳頃、
免疫系が大人とほぼ同じレベルに成長するのは早くて7~8歳以降と言われています。
このように、小学生頃になると食べ物に対する抵抗力も大人レベルに近づいてくるのではと予想がつきますね。
ローストビーフを噛めるのは何歳か
牛肉の調理方法は様々あります。
堅さを残した調理法もあれば、軟らかくした調理方法もあります。
そんな中、ローストビーフは比較的堅さ・歯ごたえのある調理方法なのではないでしょうか。
子供がローストビーフを食べるなら、ある程度の「噛む力」が必要になるのは想像に難くないでしょう。
物を噛むためには奥歯、つまり臼歯が必要です。
厚生労働統計協会にある論文を参考にすると、
臼歯が物を噛むことを営むようになるのは一般に1歳8カ月以降と言われています。
その後2歳6カ月~3歳6カ月頃に臼歯が生えそろい、
3歳~6歳頃に咀嚼能力が徐々に習熟していきます。
このように、ある程度歯ごたえのあるものを子供が噛むには3歳以降が有意義であることが予想できますね。
おわりに
ローストビーフは加熱された牛肉ではありますが、その見た目や調理過程から、幼い子供に食べさせるには二の足を踏む料理ですね。
生焼けではなく、きちんと調理されたローストビーフであることを前提に、
子供の咀嚼能力を考えると、3歳以降が摂取の目安になるのではと考えられます。
さらに、ある程度子供の免疫系が大人に近づく7歳頃はより無難と言えるでしょう。
しかしながら、子供の体調には個人差があり、アレルギーの状況も千差万別です。
あくまで目安程度に、自己責任の下で考えましょう。
また、心配な場合はかかりつけ医などの判断を仰ぐのがいいでしょう。
ちなみに子供に何か初めての物を食べさせるなら、平日の日中がおすすめです。
万が一のときに、医療機関を利用しやすいからです。
その他の記事
参考資料
『授乳・離乳の支援ガイド』(厚生労働省)2018年5月25日検索
『小児の脆弱性の要因』(環境省)2018年4月30日検索
『1歳半児の咀嚼力と養育者の児への食事提供の実態』(厚生労働統計協会)2018年5月6日検索
『歯・口の健康づくりの理論と基礎知識』(文部科学省)2018年8月7日検索
『歯の健康』(厚生労働省)2018年1月6日検索
『幼児の咀嚼機能発達支援を通した口腔機能発達をめざす 食育プログラムの効果』(日本食育学会)2018年10月25日検索