療育コラム

療育におけるST(言語聴覚療法)とは?|ことばの教室と発達障害

公開日:2023年4月5日


 
 

療育におけるSTとは?

 STとはリハビリの国家資格である「言語聴覚士」のことです。

 発達障害児の療育におけるSTとは、言語聴覚士による小児分野のリハビリを指します。

 
 
 

解説

言語聴覚士(ST)について

 言語聴覚士とはリハビリの国家資格の1つであり、言葉のリハビリを担当します。
 英語の頭文字を取って「ST」と現場では言われます。
 理学療法士(PT)・作業療法士(OT)と連携するリハビリ職種の1つです。

 言語聴覚士はその言葉通り、言葉や聞こえに関するリハビリを行います。
 このためSTのリハビリは「言語療法」ではなく正確には「言語聴覚療法」と呼ばれます。

 発達障害児の療育においては言葉やコミュニケーションの学習を主に担当します。

 療育現場では言語聴覚療法ではなく「ことばの教室」といった柔らかい表現で呼ばれることもあります。

 
 

STの療育の内容

 言葉やコミュニケーション面に課題がある子の場合、療育の種類は言語聴覚士(ST)による療育が候補に挙がるでしょう。

 「ことばの療育」では読んだり書いたりといった「勉強」だけでなく、(特に幼児期は)話したい聞いたりといった会話・コミュニケーションを中心に行うことがあります。
 また、言葉が出ていない子については指差しなど言葉を促すためのコミュニケーションや遊びを行います。

 逆に小学生以降になるとより円滑なコミュニケーションを目指し「ソーシャルスキルトレーニング」などを行うこともあります。

 いずれにせよ、その子の言葉とコミュニケーションの状態に合わせて発達を促す遊びや課題を行っていきます。

 言語聴覚士による療育は課題だけでなく遊びを通して行うこともありますが、基本的にはマンツーマンによる机上での活動が割合としては多いです。
 このため、机上でまったく活動ができない発達水準のこの場合は言語聴覚士による療育がまだ早いと判断される可能性もあります。

 また療育は言語聴覚士の療育だけで完結するものではなく、必要に応じて理学療法や作業療法、特別支援教育などを併用しながら、家庭の内の環境も含め総合的にその子をサポートしていくことが大切です。

 
 
 

その他の療育

理学療法(PT)

 
 

作業療法(OT)

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