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年長さんの算数の目標
保育園や幼稚園における年長さんは、6歳前後の時期に相当します。
6歳前後の時期の算数の学習は、
1~10の数字の読み書きと個数の理解、
簡単な足し算や100までの概念などを目指します。
発達の解説
幼児期は計算をするというよりは、その基礎となる数概念の発達と習得が大切な時期になります。
子供の発達を見る検査である
認知・言語促進プログラム(NCプログラム)
遠城寺式乳幼児分析的発達検査
津守式乳幼児精神発達質問紙
などを参考にすると、
6歳頃は数の扱いから数字の読み書きも可能になり、徐々に足し算や引き算といった計算の概念も始まっていきます。
また、1~100まで数える際の数の繰上りも理解し始めます。
以下、年長さんの頃に身につけたい数概念の発達を挙げていきます。
具体的な項目
1~10の個数の理解と読み書き
「8個ちょうだい」など1~10の個数の理解、
1~10の数字を読み書きできることを目指します。
さらに「1」の次は「2」、その次は「3」など数字の順番も理解していることがポイントです。
10以上の個数の操作
「15個ちょうだい」や「(22個ある物を前にして)何個ある?」などに答えられるように目指します。
つまり10個以上の個数を扱えるようになることを目指します。
100までの数唱
1~100までを口で言えることを目指します。
80個の物を実際に数えるというのはなかなか大変なので、口で言うだけにとどめてもいいでしょう。
お風呂などで1~100まで数えて、数をとばしていないか見てあげましょう。
簡単な足し算と引き算
「3個と2個で合わせて何個?」
「5個の中で2個なくなったら残りは何個?」
言葉での足し算・引き算に答えられることを目指します。
難易度の目安としては答えが5以下になるものです。
「1+3=4」など計算式は必ずしも書けなくてかまいません。
このあたりはどのみち小学校で習うでしょうから、幼児期は概念だけ経験できればひとまず十分ではと考えます。
補足記事
参考資料
『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧