算数や数概念の発達と教え方

年長さん(6歳)の算数はどこまで?できること・教えること|子供の数の発達

公開日:2021年2月21日


 
 

年長さんの算数の目標

保育園や幼稚園における年長さんは、6歳前後の時期に相当します。

6歳前後の時期の算数の学習は、
1~10の数字の読み書きと個数の理解、
簡単な足し算や100までの概念などを目指します。

 
 

発達の解説

幼児期は計算をするというよりは、その基礎となる数概念の発達と習得が大切な時期になります。

子供の発達を見る検査である
認知・言語促進プログラム(NCプログラム)
遠城寺式乳幼児分析的発達検査
津守式乳幼児精神発達質問紙
などを参考にすると、

6歳頃は数の扱いから数字の読み書きも可能になり、徐々に足し算や引き算といった計算の概念も始まっていきます。

また、1~100まで数える際の数の繰上りも理解し始めます。

以下、年長さんの頃に身につけたい数概念の発達を挙げていきます。

 
 
 

具体的な項目

1~10の個数の理解と読み書き

「8個ちょうだい」など1~10の個数の理解、
1~10の数字を読み書きできることを目指します。

さらに「1」の次は「2」、その次は「3」など数字の順番も理解していることがポイントです。

 
 

10以上の個数の操作

「15個ちょうだい」や「(22個ある物を前にして)何個ある?」などに答えられるように目指します。

つまり10個以上の個数を扱えるようになることを目指します。

 
 

100までの数唱

1~100までを口で言えることを目指します。

80個の物を実際に数えるというのはなかなか大変なので、口で言うだけにとどめてもいいでしょう。

お風呂などで1~100まで数えて、数をとばしていないか見てあげましょう。

 
 

簡単な足し算と引き算

「3個と2個で合わせて何個?」
「5個の中で2個なくなったら残りは何個?」

言葉での足し算・引き算に答えられることを目指します。

難易度の目安としては答えが5以下になるものです。

「1+3=4」など計算式は必ずしも書けなくてかまいません。
このあたりはどのみち小学校で習うでしょうから、幼児期は概念だけ経験できればひとまず十分ではと考えます。

 
 
 

補足記事

 
 
 

参考資料

『遠城寺式乳幼児分析的発達検査法について』(認知神経科学会)2023年3月18日閲覧

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