場面緘黙

場面緘黙(選択性緘黙)の特徴や症状の例

公開日:2023年8月20日


 
 

場面緘黙の症状

 場面緘黙とは、特定の場所で一貫してしゃべることが難しい状態のことです。

 また場面緘黙は発話以外にも症状が見られる場合があります。

 以下、(もちろん個人差はありますが)場面緘黙の症状の例を挙げていきます。

 
 
 

解説

無表情

 発話ができないだけでなく、表情がこわばり無表情であるケースもあります。

 背景としては、気持ちを悟られるのを恐れて無表情になっているなどが考えられます。

 また表情だけでなく、身体がこわばりぎこちない状態、あるいは逆に力が入らないような様子が見られることもあります。

 
 

非言語的応答の難しさ

 発話にとどまらず、首を動かす、手を振るといった意思表示が難しい場合もあります。

 このため頷くなどといった非言語的応答が難しいケースがあります。

 
 

雑談の難しさ

 授業中に発表ができても、雑談などが難しいケースがあります。

 答えの決まっている質問よりも答えが決まっていない雑談に難しさを感じるためと考えられます。

 自分の考えや答えが決まっていない質問の答えを思い浮かべられなかったり、相手の反応を過剰に気にしてしまうことが背景にあります。

 
 

緘動

 抑制・抑圧的で動作が緩慢になるケースがあります。

 この抑止がさらに強まると、動きが止まってしまうこともあります。

 ぎこちない硬直した動き、スローモーションのような動き、ロボットのような動きなどです。

 力が入らず鉛筆が持てない、トイレに行けない、水を飲めない・給食を食べれないなど生活動作に影響が出る場合もあります。

 
 

安心できる人がきっかけとなるケース

 安心できる誰かに話せた後、そこから話せる人が広がっていくケースもあります。

 場面緘黙が改善していくパターンの1つと言えるでしょう。

 もちろんこれにも個人差があるため、「そのうち話せるだろう」と支援を何もしなくていいという話ではありません。

 
 
 

場面緘黙の解説

 
 
 

参考資料

『場面緘黙(選択性緘黙)の多様性—その臨床と教育—』(日本不安症学会)2023年7月22日閲覧

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