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思春期の身体の発達と心への影響
思春期に身体の身体の発達は少なからず心に影響を与える可能性があります。
これは発達の状況だけでなく、周囲と比べて早熟か晩熟かといったペースの違いも影響すると考えられます。
一方で、こういった身体変化が性役割意識に影響を及ぼすかと言えば、その影響は高くないと考えられます。
解説
思春期の心と身体
思春期の身体の変化に伴う心への影響は、個人差や性差が大きいと考えられています。
思春期は心も身体も大きく成長する時期です。
全ての子供に生じるわけではありませんが、このような身体の変化が心にも影響を与える可能性があります。
身体発達に伴う心理社会的側面への影響を「一時的揺さぶり」と言います。
身体の発達が心に与える影響
思春期は身体の発達に伴い、抑うつ傾向や不安症状が高くなる可能性があります。
先述の通り個人差はありますが、身体面の大きな変化が周囲との比較も相まって、心理面に影響を与える可能性があると言えます。
身体発達と性役割意識
思春期の身体発達が性役割意識に影響を及ぼすかと言えば、その影響は高くないと考えられます。
思春期は第二次性徴に伴い、より男性・女性としての体つきになっていく時期です。
つまりある意味で「男性らしい」「女性らしい」身体を獲得していく時期と言えます。
しかしそれらが影響して「男性はこうあるべきだ」「女性はこうあるべきだ」という価値観を変化させていくかと言えば、その関連は高くないことがうかがえます。
男女差
男子の身体発達と心の影響
女子の身体発達と心の影響
参考資料
石川満佐育(2020)『思春期の子どもをもつ保護者への支援―理論的背景とCOVID-19感染予防の状況下における対応―』(日本学校心理学会)2024年2月3日閲覧
斉藤誠一(1985)『思春期の身体発育と性役割意識の形成について』(一般社団法人 日本教育心理学会)2024年2月24日閲覧
向井隆代(2010)『思春期の身体的発達と心理的適応―発達段階および発達タイミングとの関連―』(日本カウンセリング学会)2024年2月24日閲覧