会話における模倣は何歳頃から?
答えがわからず質問の一部を模倣するような様子は、2歳台に比較的見られると考えられています。
3~5歳でも見られることがありますが、この場合はなぞなぞ遊びのような単語で端的に答えを言わないといけないときに比較的多いようです。
会話のおける模倣の様子から、子供の言葉の発達について考えます。
解説
会話のおける模倣の反応
子供の会話の発達において、質問文の模倣による回答は特徴的な誤りの1つと言えます。
質問に対して、子供が(質問に答えるのではなく)質問文を模倣する場合があります。
会話の中で質問をされ、その答えがわからず質問文の一部を模倣することで返答してしまうようなケースです。
このように、子供の言葉の発達を見る上で「返答をどのように誤ったか」を見ることは重要と言えるでしょう。
子供の会話の発達
子供の言葉の発達を見る検査の1つに、「質問―応答関係検査」というものがあります。
「質問―応答関係検査」は幼児期の会話の能力(質問に対する応答の力)を見る言語検査です。
この検査では幼児期の発話の特徴をいくつか挙げています。
また、質問に対する子供の誤った回答から、幼児期によく見られる特徴的な誤りの例も挙げています。
特徴的な誤りとしては「模倣」「保続」「近似的回答」などがあります。
このように、「模倣」は幼児期の会話における特徴的な誤答パターンの1つと言えます。
模倣による誤りの時期
幼児期の会話において模倣による誤りは比較的幅広い年齢で見られます。
さらに細かく見ると、模倣は2歳台で比較的見られます。
そして3~5歳台でも見られますがシチュエーションは限られるようです。
具体的には冒頭で述べたような、端的に単語で回答をしないといけないような、より認知的負荷がかかるようなシチュエーションです。
参考資料
『質問―応答関係検査1―検査の作成とノーマルデータ―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧
『質問―応答関係検査2―質的分析と会話能力の段階設定―』(日本音声言語医学会)2023年11月13日閲覧