視力検査のABCDとは?
学校などの視力検査にABCDの判定基準は、
A:1.0以上
B:0.7~0.9
C:0.3~0.6
D:0.2以下
となっています。
これらは0.7・0.3・1.0が判定の境目になっていることから、「370(サンナナマル)方式」と呼ばれます。
解説
なぜABCDを使うのか?
一昔前は学校の視力検査でも「1.0」など数字で直接視力を表していたため、世代によってはABCDのほうが逆にわかりにくいという人もいるかもしれません。
学校の視力検査で数値ではなくABCDを用いる理由は、「学業で必要な視力」に焦点を当てて測定するためです。
従来の視力検査のように0.1刻みの数値で視力を表すことはいわば医学的な細かい測定になります。
これに対し、視力をABCDの4段階で評価することは学校生活で必要な視力があるか、眼科の受診が必要か否かに焦点を当てます。
370方式の目安
370方式におけるABCDの評価の意味合いは以下のようになります。
A:一番後ろの席からでも黒板の文字がよく見えます。
B:一番後ろの席でも黒板の文字が見えないことはないですが、近視の始まりの可能性もあります。
眼科受診を勧められます。
C:席が後ろの方だと文字が見えにくく、学校生活に影響が出ることが考えられます。
眼科受診が必要となります。
D:最前列でも文字が見えにくい可能性があり、すぐに眼科受診および早急な対応が必要です。
参考資料
『学校保健統計調査-令和元年度(確定値)の結果の概要(2 調査結果の概要)』 (学校保健統計調査-結果の概要 文部科学省)2021年6月22日検索
『学校での視力検査』(大阪府眼科医会)2021年6月22日検索
『眼科学校保健 資料集』 (日本眼科医会) 2021年6月22日検索
『子供が近視といわれたら』(日本眼科医会)2021年6月22日検索
『視力の合格基準』(警視庁)2021年6月24日検索