相手の心情を察したり、場の状況を把握したり、
つまり空気を読むということはコミュニケーションにおいてすごく重要です。
「空気を読む」と言うと、場合によっては「消極的」とか「八方美人」とか良くないイメージがつくことがあります。
しかし、「空気を読む」という行為を一種のスキルと捉えれば、それはとても大切なスキルです。
空気を読むスキルがあれば、「空気を読む」という選択も「あえて空気を読まない」という選択もできます。
けれど空気を読むスキル自体がなければ、いつまでたっても人間関係がうまくいかないことの繰り返しです。
空気を読むかどうかはそのとき考えるとして、
空気を読むスキルはあるにこしたことはないでしょう。
空気を読めない人はコミュニケーションにおいて様々なトラブルを起こしがちです。
そのうち典型的なものの一つが
「言ってはいけないことを言って相手を怒らせてしまう」です。
たった一言の言葉が相手を怒らせたり場を変な空気にしてしまいます。
皮肉とはうまく使えばジョークとなり、笑いを誘うことができます。
しかし皮肉は、相手と十分な関係性ができ、その場の空気を読んだ場合でしか笑いになりえません。
空気を読めない人の皮肉は、単なる悪口になりがちです。
自分がもし空気を読むことが苦手だと思うなら、全ての皮肉を排除したほうが無難です。
笑いを無理にとるよりは、周りの空気を乱さないほうがコミュニケーションはうまくいきます。
笑いで距離を縮めようとしなくていいのです。
空気を読めれば自然と距離は縮まります。
自分の基準が必ずしも正しいわけではありません。
もっと言うと、世の中には「正しい」とか「間違っている」とかの2択で分けることができないことがたくさんあります。
あなたの基準で否定的なことを言うべきではありません。
同じ言葉でも、そのときの表情で印象が大きく変わることがあります。
言葉を発するときは表情にも気をつけるべきです。
一番簡単なのは、
相手が悲しそうなときは笑顔でいないこと。
相手が怒っているときは笑顔でいないこと。
相手が笑顔のときは怒ったり悲しい表情をしないこと。
相手と似たような感情の表情をするのです。
中途半端なきれいごとは、相手をいらっとさせる場合があります。
あなたは偽善的なことを言ってはいけません。
相手を偽善的な言葉で否定してはいけません。
例えば相手が誰かの悪口を言っているときに、
「でも○○さんもいいところはあるよ。そんな悪口言うのは良くない」
と言っても仕方ないのです。
人は愚痴を聞いて欲しいときがあるのです。
そういうときに、きれいごとは聞きたくありません。
次回、具体的な言葉をみていきます。
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