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思春期の身体発達における早熟・晩熟の影響
思春期の子供の心理面を考える上で、「発達タイミング」という観点は非常に重要です。
身体面がどの程度発達したかという「発達段階」だけでなく、周囲と比べてそれが遅い(晩熟)か早い(早熟)というペースの違いは本人の心理面に影響を与えると考えられます。
個人差はあるのであくまで傾向ですが、
男子の早熟は外的な問題を、女子の早熟は内的な問題を心理面に与える可能性があります。
解説
研究によっても意見が分かれますが、男子は晩熟な、女子は早熟な場合にネガティブな自己像を持ちやすいことが指摘されています。
これは晩熟な男子は「男女含めた同級生の中で身体発達が遅かった子」、早熟な女子は「男女含めた同級生の中で身体発達が早かった子」ということになる、男女の二次性徴のタイミングの違いによるところも影響しているのかもしれません。
しかしながら、こういった傾向は研究によって解釈も異なります。
以下、早熟・晩熟という観点から、思春期の子供の心理面や行動面の傾向を見ていきます。
早熟・晩熟の影響と性差
早熟・晩熟な子は外見を気にするか?
早熟・晩熟な子は抑うつ傾向があるのか?
早熟・晩熟な子は不良になりやすいか?
参考資料
石川満佐育(2020)『思春期の子どもをもつ保護者への支援―理論的背景とCOVID-19感染予防の状況下における対応―』(日本学校心理学会)2024年2月3日閲覧
斉藤誠一(1985)『思春期の身体発育と性役割意識の形成について』(一般社団法人 日本教育心理学会)2024年2月24日閲覧
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山本 ちか(2012)『思春期のタイミングと早熟・晩熟の影響』(学校法人滝川学園 名古屋文理大学)2024年月3日3閲覧