社会で円滑に生きていくためには知的機能や身体的能力だけでなく社会性が必要です。これらはソーシャルスキルと呼ばれます。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)はアスペルガー症候群やそのほか発達障害、あるいはコミュニケーションが苦手な人にとって有効です。
【ホテルのマナー】
家族・恋人・友人・一人旅。いずれにせよ旅行とは楽しいものです。
遠出となればホテルや旅館を利用することもあるでしょう。
旅の恥はかき捨てという言葉もありますが、度が過ぎるとせっかくの楽しい旅行も台無しです。
ホテルや旅館を利用する際はそれなりのマナー、ソーシャルスキルは必要です。
ホテルに関するマナーが悪いと、ホテルの人だけでなく一緒に旅行に来た人の人間関係にも影響が出ます。
【お客も見られている】
ホテルというのはお客さんの名前や住所、電話番号などを控えます。また1泊すればその人の金銭感覚や好みもある程度はわかってきます。
ホテルは個人情報を乱用することはありませんが、
度が過ぎたクレームやあまりにも非常識な利用をした客は情報に残る可能性があります。
【相手は人なんです】
ホテルの中で、あなたはお金を払っているお客さんですがお金を払えば何をしてもいいわけではありません。
あなたはロボットにお金を払っているわけではありません。人にお金を払っているのです。
ロボットがサービスをするわけではなく、人がサービスをしてくれるのです。
仕事だからといって従業員は感情をなくしているわけではありません。
たとえ仕事でも、横柄な客には嫌な気持ちになりますし、親切なお客さんはうれしいものです。
お金を払っても、人と人との基本的なマナーが免除されるわけではないのです。
人は「お金を払うお客さん」である以前に、「良識のある人」であるべきなのです。
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【ホテルでのマナー・ソーシャルスキル】
☑チェックインは定刻
当たり前ですが、チェックインは予定した時間に行いましょう。
電車や飛行機の関係で早く着くこともあるかもしれませんが、そういうときは別の場所で時間を潰すなりしましょう。
1時間より短い時間ならラウンジなどホテル内で待っていてもいいかもしれません。
部屋の清掃が完了していれば、チェックインの時間より前に利用できることがごく稀にあるかもしれません。
けれどそれをあてにしてはいけません。
「どうせ部屋は準備できているんだから、かたいこと言わないで使わせてよ」といった横柄な態度は一番NGです。
☑遅れたら連絡を
逆に予定の時間よりチェックインが遅れそうなら、電話などで連絡をしましょう。
5分10分程度ならいいですが、1時間も2時間も遅れるなら連絡しておいた方が無難です。
電話をしたらホテルの人は「かまいませんよ。お気をつけて」とか「何時でもかまいませんのお気になさらずに」などと言ってくれることがほとんどでしょうが、連絡することは大切です。
長時間の遅刻は、無断のキャンセルと区別をつけるためにも連絡をしておいたほうがいいでしょう。
☑部屋はきれいに使う
部屋はきれいに使いましょう。
「自分の家じゃないから」「どうせ掃除してくれるから」と考えてはいけません。
例えば雨風で汚れた荷物を畳に置かない。
飲み物などをこぼさないよう気をつける。
備品を乱暴に使わない。
ここが自分の家であり、しかも使い方を人に見られているんだという感覚で良心的に使いましょう。
☑持ち帰っていい物
ホテルの備品には使い捨てのものがあり、場合によっては持ち帰っていい物があります。
・使い捨て歯ブラシ
・使い捨ての石鹸
・洗顔時に使う使い捨てヘアバンド
・使い捨てカミソリ
・サービスのお茶菓子
・小物入れに使う簡易的な袋
基本的には使い捨てで単価が安く、次のお客さんが来るときはおそらく破棄されるであろうものが該当するでしょう。
石鹸などは通常の大きさの物は持ち帰ってはいけません。
個包装された小さな使い捨ての物に限ります。
何を持ち帰ってもいいかどうかはホテルによって微妙に異なるので、利用規約などは軽く目を通しておいたほうが無難でしょう。
☑持ち帰ってはいけない物
何でもかんでも持ち帰ったり過度に使い過ぎたりするのはマナー違反です。
必要な物を必要な分だけ使うのは共通したマナーです。
・ポンプタイプのシャンプーやリンス
・使い捨てでない石鹸やシェービングクリーム
・トイレットペーパー
・ティッシュ
・バスタオル類
・アンケート記入用の鉛筆やバインダー
・湯飲みや急須
・浴衣
・スリッパ
当たり前ですが、ホテルの備品は持ち帰っていい物より持ち帰ってはいけない物のほうが多いです。
迷ったら持ち帰らないほうが無難です。
スリッパは個包装された使い捨ての物に限り、持って帰っていい場合もあります。
ティッシュやトイレットペーパーも持って帰っていい場合はそのような旨が記載されている場合もありますが、そうでない場合は持ち帰らないようにしましょう。
☑部屋か片付けてから
チェックアウト時に部屋を出るときは、軽く部屋を片付けてから出ましょう。
きっちりとではなくていいので布団を畳む。
シーツや浴衣を畳む。
出した物はしまう。
動かした物は元の位置に戻しておく。
「どうせ従業員が掃除するだろう」ではなく、思いやりを持って退出しましょう。
☑チェックアウトは定刻に
もちろんチェックアウトの時間を過ぎてはいけません。
1分過ぎたくらいでホテル側から注意されることはありませんが、
注意されるから怒られるからの基準ではなく、約束は守りましょう。
チェックアウトは余裕を持って行いましょう。
ぴったりの時間にする必要はありません。
状況にもよりますが、チェックアウトの時間10分前や30分前に余裕を持って。
ただしチェックアウトの時間が近づくにつれ会計は混雑するので、場合によっては1時間前でもいいかもしれません。
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