常識とはなんでしょう。
一つの解釈として「わざわざ確認しなくてもその集団の誰もが知っていること」と考えることができます。
常識はその状況により変わります。
常識があるかないかでコミュニケーションに影響が出ます。
【常識って難しい】
常識を持つことはソーシャルスキルの一つです。
しかしこの常識というのが人を悩ませます。
まず「わざわざ確認しなくてもわかること」というのが難しい。
言ってくれればわかることもあるのにという気持ちです。
そして「状況によって変わる」というのも難しい。
覚えた常識も別の場面では使えなかったりするわけです。
【常識って怖いなあ】
「常識がない」という判断をされると途端に周りの見方が変わります。
なんだか変な人扱い。
なんだか子供扱い。
なんだか距離を置かれている感じ。
人に迷惑をかけた場合はいけませんが、
人に迷惑をかけてなくても常識を破ったと判断されると途端に白い目で見られてしまいます。
【常識って正しいのか?】
常識って正しいのでしょうか?
たぶん、「常識=正しい」というわけではないでしょう。
常識はあくまで、みんなが暗黙に知っていることでしかありません。
それが必ず正しいことという保証はないのです。
【常識の誤解】
「それくらい常識だろ!」こんな風に高圧的に言ってくる人がたまにいます。
常識を振りかざす人達の話を聞くと、まるでその常識が「世界中どの時代でも通用する一定不変のルール」と言わんばかりの言い方です。
でも、本来、常識は良くも悪くも「その場その状況」でしか通用しないものです。
【「常識」はない。あるのは「その人の見た世界」だけ】
世の中に一定不変の常識なんてものはありません。
誰もが「たぶんみんなこう思っているだろう」という予測の下、常識を語っています。
その予測・分析の上手い下手はあれど、いずれにせよ常識とは誰かが見た世界観でしかないことは確かです。
あなたに常識がないということは、
確かに誰かの世界観とずれていることはあるかもしれません。
しかしあなたが世界中のすべての人とずれているかというとそうではありません。
常識とはその人の偏見でしかないのです。
【常識を持つよりも】
常識を持つよりも、目の前の人ともっとうまくやることに意識を向けましょう。
相手の話を聞きましょう。
相手がどのような考えを持っているか理解に努めましょう。
相手はどんなことが嬉しくて、どんなことに嫌な気持ちになるでしょうか。
常識についてのノウハウ本を読むより、
目の前の人の存在を大切にしましょう。
同時に、自分の考えも大切にしましょう。
常識はその人の偏見でしかありません。
その人とうまくやれれば、その人はあなたのことを常識がないとは判断しません。
結局はそういことなのです。
自分と違うあなたを、なんとか客観的に非難したいから「常識」という言葉を使っているのです。
【あなたができること】
「常識」という言葉が出たら、
「ああ、この人はそういうふうに思っているんだなあ」
と広い心で受け止めましょう。
そして
「この人はこう思っているからこんなふうに接すればいいかなあ」
と工夫してみましょう。
それだけでいいのです。
「私は常識がない」
「私は孤立している」
そんなふうに自分を傷つけなくていいのです。
【常識を持つということは最適化すること】
常識を持つということは、
目の前の人や、いま属している集団とのコミュニケーションを最適化するということです。
コミュニケーションの最適化とは
言われなくてもわかることを増やすことです。
確認しなくても相手の気持ちを察することが増えることです。
共有することが増えることです。
そのためには、
相手の話をたくさん聞きましょう。
相手が物事をどのように捉え考えているのか知りましょう。
相手がいいと思うものを、否定せず食わず嫌いせず受け入れてみましょう
そうやって相手の考えを理解するのです。
相手とあなた、どちらが正しいかではありません。
いかに共有できるかです。