スマーティ課題とは?
スマーティ課題とは、相手の立場になって考える能力である「心の理論」をみるための課題の1つです。
スマーティ課題の内容
スマーティ課題の内容は以下のようになります。
事前にお菓子の箱の中に鉛筆を入れておきます。
検査室に子供が入り、課題が始まります。
検査者が「この中に何が入っているかな?」と聞きます。
子供はお菓子の箱なので当然「お菓子」と答えます。
検査者は中身の鉛筆を見せ、再び箱を閉じます。
「この箱をA君(この場にいない子)に見せたら、箱の中に何が入っているって言うかな?」
答えは「お菓子」ですね。
鉛筆が入っていることを自分は見たけれど、A君は見ていないという立場の切り分けが必要になるわけです。
ちなみに「スマーティ」とは海外の有名なお菓子の名前で、このお菓子を課題に使ったのが名前の由来です。
スマーティ課題の解説
スマーティ課題は誤信念課題の1つとされます。
誤信念とは、相手が状況によっては間違うことをもあるということを予測できる力のことです。
先ほどの例で言うと箱の中に入っているのは鉛筆ですが、それを見ていない人にとってはお菓子が入っていると思うと思えるのが誤信念の理解です。
つまり「自分が○○だから相手も○○」ではなく、「相手は□□だから△△と思うと思う」という認知ができるかということです。
おわりに
心の理論の理解を見る場合は誤信念課題を用いることが多いです。
誤信念課題で有名なものはスマーティ課題やサリーとアン課題などです。
いずれの課題も登場人物の固有名詞などがアレンジされて使われる場合もあります。
スマーティ課題も必ずしもお菓子の箱に鉛筆ではなく、他の物で代用されることもあります。
参考資料
『嘘を求められる場面での幼児の反応 : 誤信念課題との比較から』(日本発達心理学会 J-STAGE)2020年9月7日検索
『自閉症児への「心の理論」指導研究に関する行動分析学的検討』( 心理学評論刊行会 J-STAGE)2020年9月7日検索