社外の人に、社内の人の名前を言うときは、普段呼んでいるような呼び方で呼んではいけません。
1. 社外の人に社内の人を言うときは呼び捨て
例えばあなたの会社にあなたの先輩である「田中さん」がいたとします。
あなたは普段から田中さんのことを「田中さん」と呼んでいます。
ある日、お客さんから「田中さんいらっしゃいますか?」と電話がきました。
田中さんは営業で外に出ています。
あなたは、
「申し訳ございません。田中はただ今外出しております」などと言います。
「田中さんは外出しております」とは言いません。
2. 敬意の対象を考える
社内の人の名前を、社外の人に言うときは、呼び捨てにします。
あなたの先輩であってもです。
「さん」というのは敬称ですね。
相手を敬って言うわけです。
あなた < 先輩
という目上の存在だから、「さん」をつけているわけです。
まあ、同僚にも「さん」はつけることも多いでしょうが。
お客さんや取引先というのは会社にとって重要な存在。
丁重な対応が必要とされます。
しかも会社の中ではなく外の付き合いになるわけです。
つまり
あなた < 先輩 < お客さん(あるいは取引先)
といった関係になるわけです。
もっと言うと、
お客さんにとってはあなたも先輩も同じ会社の人です。
この場合、敬意を向けるのはお客さんであって、先輩ではないわけです。
相対的に、先輩を呼び捨てにするわけです。
3. 呼び捨てにする人がその場にいるとき
例えばあなたが営業先に出向いたとします。
そこで話に出た製品が、あなたよりも先輩のほうが詳しい。
あなたは先輩に相談し、次回の営業の際は先輩も同行して一緒に製品を説明することになりました。
そして訪問当日。
あなたはすでに営業先と面識があります。
先輩ははじめて。
こんなときは「こちら、同じ部署の田中です」というように、
先輩がその場にいても、社外の人がいたら呼び捨てで紹介します。
ここで難しいのが、
相手への紹介は呼び捨てでも、先輩をあなたが呼ぶときはいつも通り「さん」づけにする点。
これは先ほどの敬意の対象が違うからです。
4. まとめ
以上のように、
社内の人を社外の人に言うときは呼び捨てにします。
これは呼び捨てとなる対象の人がいても同様です。
一方で、社外で社内の人に向かって呼び捨てをしていいわけではありません。
あくまで敬意の対象がどこに向いているのかを考えて対応します。