1. 小児分野の作業療法士は何人くらい?
自閉症スペクトラム障害やADHD(注意欠陥多動性障害)などの発達障害。
発達障害児の支援を行う職種の1つに作業療法士があります。
発達障害児の支援を専門とする作業療法士は、日本に何人くらいいるのでしょう?
発達障害を専門とする作業療法士は全体の1.4%くらいで、
日本にはおよそ1000人程度いることが予想されます。
以下、もう少し詳しく。
2. 日本の作業療法士って何人くらい?
日本には作業療法士って何人くらいいるのでしょう?
厚生労働省によると、
平成26年時点で作業療法士の有資格者数は約7万676人。
もちろん、あくまで有資格者の数なので実際の人数とは異なる部分もあると思います。
育児などで今現在働いていない人もいるでしょうし、
定年になってしまっている人もいるでしょう。
まあ、いずれにせよ、
日本には約7万くらい作業療法士の資格を持っている人がいるわけです。
3. 発達障害児療育に携わる作業療法士って何人?
作業療法という分野は幅広く、全ての作業療法士が発達障害児支援に関わっているわけではないでしょう。
この中で発達障害児療育に携わる作業療法士って何人くらいいるのでしょう?
分野別の作業療法士の正確な人数のデータはありません。
そこで関連データから予想してみましょう。
作業療法士が組織する最も大きな団体と言えばやはり日本作業療法士協会でしょう。
日本作業療法士協会の組織率は69.4%。
約70%ですね。
つまり、
作業療法士の内10人に7人は作業療法士協会の会員であることがわかります。
そんな日本作業療法士協会の調査において、
作業療法が対象とする疾患別にみると、会員のうち発達障害を対象とする作業療法士は690人いるそうです。
日本作業療法士協会の会員数は約4万9千人。
なので会員を約5万人、その中で発達障害を対象とする作業療法士を約700人として、
約1.4%の作業療法士が発達障害児を対象にしていることが予想されます。
非会員の人も含めると先述の通り作業療法士は約7万676人。
まあ、7万人ですね。
7万人の1.4%は980人。
よって、
日本には発達障害児の支援をする作業療法士がおよそ1000人いることが予想されます。
4. まとめ
以上のように、
日本には発達障害児の支援をする作業療法士がおよそ1000人いることが予想されます。
しかしながら、これはかなり少なく見積もった人数です。
なぜなら、多くの作業療法士は複数の疾患を対象としていることが多いからです。
脳性麻痺と発達障害というように、1つの職場でも様々な疾患の方を対象とします。
そのため実際の現場レベルの話としては、もっと多くの作業療法士が発達障害児の療育に携わっていることが予想されます。
5. その他の記事
作業療法士とは? 仕事内容、資格を取る方法、年収などあれこれ
6. 参考資料
『作業療法士を取り巻く状況について』(厚生労働省)2018年8月22日検索