子供にスマホは何歳から?
子供にスマホは何歳くらいから与えるものなのでしょう?
親が使っていれば、当然子供も興味を持ちます。
けれど、デジタル機器の目への影響やインターネットの危険性など心配事も多い。
極論、家庭の方針で自由でしょうが、強いて目安をあげれば
スマートフォンやタブレット、パソコンなどの類いは7歳前後くらいから正しい使い方や気をつけることを教えてあげるといいのではないでしょうか。
今日は子育てとスマホについて。
IT機器と子供の発達
子供の視覚の発達
子供がデジタル機器に触れる際にまず気になるのが目への影響。
人間の視覚は生まれてからすぐに大人と一緒というわけではありません。
大人と同等の視力になるのは3~5歳以降です。
生後6カ月頃の視力は0.2くらいで、それから徐々に成長し早いと3歳、あるいは5歳頃に視力が1.0に達します。
斜視などの先天的な眼疾患も、3~4歳頃までに手術を行うことが推奨されています。
つまり幼稚園ないし保育園の時期は視覚の成長にとって重要な時期であり、この時期を視覚によって良い環境で過ごせるかどうかが将来に影響することを示唆しています。
補足記事:生後から幼児期の視覚の発達~大人の視力には何歳頃?~
液晶画面は1日何時間?
では子供にとって視覚に良い環境とはどんな環境でしょう?
日本小児医会による「子どもとメディア」の問題に対する提言というものがあります。これには子供とメディア(テレビやパソコン、ゲーム)の具体的な付き合い方の提案がなされています。
内容としては平たく言うと
・2歳以前はテレビなどのメディア視聴を控える。
・2歳以降でも、1日合計2時間程度を目安とする。
・食事をしながらなど「ながら視聴」は避ける
・子供部屋にはテレビやパソコンを置かないことが望ましい。
・メディアを上手に利用するため家庭のルールを考える。
といった感じです。
つまりある程度の年齢になれば、メディアをツールとして上手に活用しつつ、節度ある利用をするということです。
嘘を見抜く力
さて、インターネットの心配事は視覚の影響だけではありません。
テレビや動画、インターネットには面白いものもある一方で、過激なものや信憑性に欠けるものもあります
過激なコンテンツはチャイルドモードなど個々の設定をするとして、
メディアを利用する上では「それは嘘かもしれない」という本質を見抜く力が必要です。
一般的に人間の発達において、
7歳未満は言葉の意味を鵜呑みにし、裏にある意図を推論できません。
例えば「勉強して偉いねえ」と親が子供に言うと
幼稚園の子は素直に「褒められた」と受け取りますが
小学校になもなると「お母さんは私に勉強してほしいんだな」と裏を読みます。
もちろん成長には個人差がありこの物事の本質をみる力に早い・遅いはあります。
しかしいずれにせよ小学生未満はインターネットの情報をなんでも鵜呑みにしてしまう可能性が高い。
小学生以降でも、充分親が説明し物事を考える力を促す必要はあるでしょう。
もっと詳しく:子供は何歳から嘘をつくのか?① ~誘惑のパラダイムの実験~
まとめ
以上のことを踏まえてまとめです。
スマホやタブレット、パソコンなどをあたえる時期は小学生以降、つまり7歳以降が望ましいでしょう。
しかし無制限に触らせるのではなく、1日合計2時間程度にとどめておいた方が無難です。
また、インターネットの危険性やメディアの性質なども適宜教えてあげながら、一緒にインターネットリテラシー(ネットを正しく利用できる力)を教育していくことが大切です。
その他の記事
参考資料
『「子どもとメディア」の問題に対する提言』(日本小児医会)2018年1月6日検索