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誕生日課題とは?|心の理論と二次的誤信念課題

公開日:2021年1月21日


 
 

誕生日課題とは?

誕生日課題とは、心の理論の理解度を見る誤信念課題の一例です。

誤信念課題には「スマーティ課題」などで有名な一次的誤信念課題と、この誕生日課題のような二次的誤信念課題があります。

一次的誤信念課題が「Aさんは○○と思っている」という他者の状況理解を問われるのに対し、

二次的誤信念課題は「Aさんは○○と思っているとBさんは思っている」という入れ子構造の状況理解を問われます。

このため二次的誤信念課題は一次的誤信念課題よりも難易度が高い課題とされます。

 
 
 

誕生日課題の内容

研究者によって微妙に人名や言い回しが異なることがありますが、誕生日課題はおおむね以下のような内容になります。

ケンタ君は誕生日プレゼントに子犬が欲しいと思っていました。
ケンタ君のお母さんは、ケンタ君に内緒で子犬を買い、ケンタ君を驚かそうと子犬を庭の倉庫に隠しておきました。

そしてケンタ君には誕生日プレゼントにはぬいぐるみを買ったと伝えました。

しかし外で遊ぼうと倉庫からサッカーボールを取り出す際、ケンタ君は子犬を偶然見つけてしまいます。

ケンタ君は「やったー、お母さんはぬいぐるみを買ったんじゃなかったんだ。本当は子犬を買ってくれたんだ」と思いました。
でもお母さんはケンタ君が子犬を見つけたことを知りません。

ケンタ君が外に遊びに行っている間、おばあちゃんが家にやってきました。

おばあちゃんはお母さんに
「ケンタは本当の誕生日プレゼントを知っているの?」
「ケンタは誕生日プレゼントはなんだと思っているの?」
と聞きました。

この話において、
「お母さんはおばあちゃんになんと言うのでしょうか?」と問います。

ケンタ君が子犬を見たことをお母さんは知らないわけですから、

答えは
「ケンタ君は本当の誕生日プレゼントを知らない」と、
「ケンタ君は誕生日プレゼントはぬいぐるみだと思っている」

です。

ちなみに二次的誤信念課題はその性質上、問題文が長くなりがちです。
そのため、問題文自体をそもそも理解できているかを事前に確認する手続きを行うことがあります。

上記の誕生日課題の場合、以下のような質問を先に行い、必要であれば答えを教えて文章理解を促します。

①お母さんは誕生日プレゼントにぬいぐるみを買いましたか?
②お母さんはぬいぐるみを買ったとケンタ君に言いましたか?
③ケンタ君は、お母さんが誕生日プレゼントに子犬を買ったことを知っていますか?
④お母さんは、ケンタ君が庭の倉庫で誕生日プレゼントの子犬を見たことを知っていますか?

 
 
 

補足記事

 
 
 

参考資料

『児童期における再帰的な心的状態の理解』(日本教育心理学会)2020年10月2日検索

『内省能力と二次的信念の理解との発達的関連 : 再帰的な思考の役割から』(日本発達心理学会)2020年10月2日検索

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