知能検査は何年ごとに行うもの?
知能検査はどのくらいの間隔を空けてとるものなのでしょうか?
知能検査の実施間隔に関して、明確な法律はありません。
何年以内に2回目をとらないといけないと決まっているわけではありませんし、何年以上空けないといけないとはっきり決まっているわけでもありません。
目安としては、
知能検査は最低でも1、2年空けることが望ましいです。
そして実情としては、
1、2年ごとに知能検査をとっていたら「けっこうとっているほう」で、実際は数年空いてからとるというパターンが多いです。
知能検査の実施頻度
先ほど書いた通り、知能検査の実施頻度に明確な数値的法律があるわけではありません。
しかしながら、知能検査というものは問題が毎年変わるわけではありませんので、何度も短期間に実施すると受ける人が問題を覚えてしまいます。
このため、知能検査はある程度の間隔をあけて行うことが望ましい検査です。
厚生労働省の障害者総合福祉推進事業の1つとして、特定非営利活動法人アスペ・エルデの会によって作成された「発達障害児支援とアセスメントのガイドライン」というものがあります。
上記によると、
例えば知能検査の1つであるウェクスラー式の知能検査の場合、再実施は1~2年の期間を空けて行うことが推奨されています。
ウェクスラー式と同様によく使用される知能検査である田中ビネー式においても1年程度実施間隔を空けることが推奨されています。
このように、知能検査は最低でも1年ないし2年ほど間隔を空けて行うことが望ましいことがわかります。
知能検査の実施頻度の実際
実際のところ、知能検査というのは気軽にとれるものではありません。
個人的にこまめにとりたいと思っても、なかなかそうならないものです。
知能検査は個人のIQという非常にプライベートな数値を出す検査です。
IQがその人の能力を全て表わすわけではありませんが、やはり人間、結果が数値化してしまうとあれやこれやと考えてしまいます。
IQは非常にデリケートな数値というか、取り扱いに注意する情報なわけです。
そのため知能検査を行う専門家は、知能検査の実施を必要最低限にすることが多いです。
「なんとなくIQが気になるからとる」ということはしないわけです。
このような背景から、
知能検査を一定の頻度でとるケースは、障害者手帳の更新である場合がほとんどです。
障害者手帳は種類にもよりますが更新時期があり、その際は正式な知能検査によるIQの算出が必要になってきます。
おわりに
IQは非常にデリケートな数値というか、取り扱いに注意する情報です。
そのため、実施者によっては、特に本人が聞かない限りなんの知能検査をとったのかすら教えてくれない場合もあります。
このように、知能検査の中身に対しては基本的にクローズな姿勢をとることが多いです。
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参考資料
『発達障害児支援とアセスメントのガイドライン』(特定非営利活動法人 アスペ・エルデの会)2018年6月20日検索