知能検査を受ける前には、何か子供に勉強をさせたほうがいいのでしょうか?
素の状態を見る
世の中には「事前にどれだけ勉強できたかが問われる問題」と「特に何もせず素の状態を見る問題」があります。
知能検査は後者です。
知能検査はお子さんの素の状態の知的能力を見ます。
問題予想は筋違い
例えばパズル的な課題があるからといって事前にパズルをものすごく勉強するのはちょっと筋違い。
大学受験なら勉強したところとほぼ同じ問題が出たら「やったー!」ですが、知能検査でそれがあったら「その問題の解答は参考にならない」という解釈になります。
前知識のない状態で考えて問題を解いてもらうのが知能検査です。
フリン効果
とは言っても、これだけ学校教育が普及している日本という国。
保育園や幼稚園や小学校に通って、家に帰ってきてテレビの教育番組を見ていれば、嫌でも知能検査に類似した学習が耳に入ることもあるでしょう。
時代を重ねるごとに教育は充実し、人が学びやすい環境がより整っています。
フリン効果と呼ばれる現象があります。
人間のIQは長い時代の中で徐々に上がっているという現象のことです。
その背景には社会の発展や教育の充実があるのかもしれません。
いずれにせよ、IQというのは人間が作った指標なので、その時代によって数値の意味は変わってくるわけです。
普段のありのままの力を
知能検査を受けるにあたって、特別何か勉強をする必要はありません。
一方で、テレビなどの情報や普段の勉強をシャットアウトする必要もありません。
知能検査は普段のありのままの力を出せばいいのです。
一方で、先ほどのフリン効果の関係から、
IQを世代が違う人と比べるのはナンセンスです。
IQは基本的に同年代の人と比較した際に参考になる数値です。
得意不得意を把握した上で適切な学習を行うこと
知能検査を受けると、お子さんのどんな分野が得意でどんな所が苦手なのかがわかります。
そういった得意不得意を把握した上で適切な学習を行うことに知能検査を実施する意義があります。
知能検査に出てきた問題を予習復習することに意味はありませんが、知能検査が意図する能力を磨くことは有意義と言えます。
まとめ
知能検査を受ける前は子供に勉強をさせたほうがいいのか?
結論としては事前に知能検査の問題を予測するような勉強をする必要はありません。
問題を予測すれば、むしろ結果の信憑性が下がります。
今は昔と違って、ほとんどの人が当たり前のように学校に通って教育を受けています。
知能検査で出るような問題を解く機会が多いのも現代社会。
人類は知能検査の問題を解くことが年々得意になっています。
ですのでIQを世代が違う人と比べるのは筋違いです。
50年前のIQ100と、今のIQ100は意味が違うのです。
知能検査で本当に見るところは、数値ではなく本人の解答傾向です。
どんな問題が苦手で得意なのか。
その子にあった学習プログラムを立てるために知能検査は活かされるべきなのです。